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東京駅と武雄温泉楼門は「干支」つながり?

2013年4月18日 0:11
東京駅と武雄温泉楼門は「干支」つながり?

 東京駅と佐賀・武雄市の建物には、あるものを巡ってお互いに補う関係にあるとの見方が17日、示された。

 武雄市にある武雄温泉の名所の1つ「楼門(ろうもん)」の天井の隅にはネズミ、ウサギ、ウマ、トリの4つの彫り絵がある。これは「干支(えと)」の十二支のうちの4つで、方角で言えば「東西南北」にあたる。

 一方で、去年10月に復元された東京駅のドームの天井には、ヘビやタツなど8つの干支のレリーフがある。しかし、なぜ8つだけだったのかは長い間、謎とされていた。

 実は武雄温泉の楼門と東京駅は、いずれも日本の近代建築の先駆者である佐賀・唐津市出身の辰野金吾氏が手がけた建築物だった。楼門を管理する武雄温泉株式会社は17日の会見で、武雄温泉の楼門の4つの干支と東京駅の8つの干支を合わせると12の干支が全てそろうことが新たにわかったと発表、「うち(楼門)の東西南北にある干支は貴重なものだ。東京駅との一体化、関連性を見いだしたものではないか」と話している。

 東京駅の復元にあたり、レリーフを監修した東京芸術大学の深井隆教授は「一番重要な東西南北の動物がいなくて、それ以外の『八支』がいたというのは、すごく不思議に思いましたね。佐賀の建物(楼門)の中にそれを入れて、1つの完成体としてみても面白い。辰野金吾さんのユーモアとかうんちくが出てるのかも」と話す。

 武雄温泉株式会社では、これまで以上に全国からの観光客が増えることを期待しているという。

 東京駅に秘められたミステリーを解くカギが、武雄市にあるかもしれない。