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基礎疾患ある人…新型コロナ感染させやすく

2022年1月18日 20:05

新型コロナウイルスを人に感染させやすい、いわゆる「スーパースプレッダー」となる人について、糖尿病や関節リウマチなどの基礎疾患がある人が、健康な人と比べてなりやすいとの研究結果を、東京医科歯科大学が発表しました。

この研究は、2020年3月から去年6月までに、新型コロナウイルスに感染し、やや重い症状から重症で東京医科歯科大学に入院した患者379人を対象に、PCR検査を行った結果をもとに、体内のウイルス量が多い、つまり周囲へ感染を広げるいわゆる「スーパースプレッダー」となりうる人の要因について調べました。

その結果、高血圧、糖尿病、脂質異常症、関節リウマチ、呼吸器疾患などの既往が3つ以上ある患者79人では、既往がひとつもない患者128人と比べて、ウイルスの量が87.1倍多いことがわかったということです。

特に、糖尿病、関節リウマチ、脳梗塞の既往がある患者では、ウイルスの量がより多かったということです。東京医科歯科大学の藤原武男教授は、「病気により何らかの免疫異常があり、免疫が低下していると、ウイルス量が増えてしまう。基礎疾患のある方が感染したら病院内や家族間でも感染対策に注意が必要」としています。