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11月全国発電量 原子力発電が前年比で増

2022年1月14日 15:16
11月全国発電量 原子力発電が前年比で増

去年11月の全国の発電量は、前の年に比べて原子力発電の割合が増え、火力発電が減る結果となりました。

電力広域的運営推進機関が今週発表した全国の電力会社による実績によりますと、11月の全国の発電量(=電力の需要)はおよそ6842万6580MWhとなりました。

日本エネルギー経済研究所の小笠原潤一氏によりますと、緊急事態宣言が解除され経済活動が活発になったことから、前の年の同じ月に比べて電力の需要は増加しました。

一方、前の月と比べると、気温があまり低くならず、暖房などを使う人がそれほど増えなかったことから、微増となりました。原子力発電は再稼働されたことで、前の年の同じ月に比べて発電量が増えています。そのため、調整電源である火力発電の割合は減る結果となりました。

火力発電の内訳については、燃料となるLNG(=液化天然ガス)の価格が高騰していることから、石油火力の発電量が増えています。しかし、火力発電用の石油は輸送手段が減っていることから、発電所をフル稼働させるための十分量が手に入らず、価格が高いLNGを使わざるを得ない状況となりました。この傾向は、一部で12月も続いていたということです。

12月以降の見通しについては、日本海側を中心に雪が降り、太陽光の発電量が低下したことから、火力発電の依存度が増すとしています。