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箱根駅伝 前回総合2位の創価大 新星現る

2021年12月24日 13:49
箱根駅伝 前回総合2位の創価大 新星現る

第98回箱根駅伝(来年1月2日、3日 東京・読売新聞社前~箱根・芦ノ湖間 往路5区間107.5キロ、復路5区間109.6キロ 合計10区間217.1キロ)


「2位で悔しいと思えるチームになった。創価大学、準優勝!この悔しさを来年に繋げます」

前回の箱根駅伝、9区までトップの快走を見せ、総合2位となった創価大。

箱根初出場からわずか6年、4回目の箱根で初の往路優勝を果たしました。

新チームには箱根を走ったメンバーも7人残り、今年も大きな期待を集めていました。

しかし、今年6月に行われた全日本大学駅伝の関東予選で、まさかの14位と予選落ち。本戦に出場することすらできませんでした。

榎木和貴監督(47)は「準優勝のチームっていう捉え方をされるので、(前回大会を)走った選手はいろんな成長があったと思うんですけど、それ以外の選手は自分たちが走った準優勝ではないので、実力が追いついていない選手が大半でした」と分析しました。

本当に強いチームを作るためにはチーム全体の底上げが必要、と榎木監督はメニューを強化。

これまで1ヶ月の月間走行距離を750キロ以上と設定していたところ、今年の夏合宿は900キロ以上に大幅にアップ。

平均すると1日で30キロ以上というハードな練習量です。

選手たちは全員がつけているスマートウォッチで走行距離のデータを共有します。

この情報の共有も監督にとっては強化の1つでした。

「強くなっている選手のデータを他の選手が見て、真似して強くなりたいとかそういったこともできる」

選手からも実感する声があがりました。

「休日とかでもみんな走るので『あー、差がついたな』とか思ったら、みんなその分頑張ったりするので『あいつより1km多く走ろう』みたいな感じになりますね」

また、夏合宿の朝練では山道が多い箱根を意識した9キロの上り坂タイムトライアルを実施。

そこで強さを見せたのは、前回大会、山の5区を走ったキャプテンの三上選手ともう1人、急成長を見せた3年生の新家(ニイナエ)裕太郎選手でした。

デッドヒートを繰り広げた三上選手と新家選手。最後に勝利したのは新家選手でした。

新家選手は「上りは自信があったので、流石に三上さんには勝てないかなと思ったんですけど、最後勝つことができたので、5区狙って行きたいなと思います」と宣戦布告。

対する三上選手は「僕も3年生の時にずっと上りで勝てない先輩がいて、それに勝つっていうのを頑張ってやっていて、すごく重なる部分があって、悔しさ半面、嬉しさ半面みたいな感じでしたね(笑)すごく頼もしいなって思いました」と後輩の成長を喜びました。

予選落ちを経て、生まれ変わった創価大。エース嶋津雄大選手もリベンジを胸に3度目の箱根に挑みます。

「全日本大学駅伝を逃してしまったってところで、あの結果のおかげで、いい危機感を持ってチームがむしろ一丸となって練習に取り組んで、心が固まっていった。去年を超える実力を持っている選手が集っているので、そこは去年の落とし前っていうか、1位を狙っていきたいです」


写真:日本スポーツプレス協会/アフロスポーツ