18歳以上に「3回目接種」目的と課題は?
厚生労働省の部会は10日、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について、ファイザー製を18歳以上に接種することを了承しました。目的や年齢制限の理由、心配なこととは―。感染者が1日3万人を超えているイギリスを例に、辻愛沙子さんと考えました。
■データそろえば「引き下げ」検討
有働由美子キャスター
「新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について、厚生労働省の専門家部会は10日夜、ファイザー製のワクチンを使用することを了承しました。接種対象は18歳以上とすることが決まりましたが、年齢制限はなぜなのでしょうか?」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「厚労省によると、アメリカやヨーロッパでの3回目接種を参考に18歳以上としました。そもそも10日の審査にも、18歳以上のデータを用いたといいます」
「18歳未満については、ファイザーから安全性と有効性に関するデータが提出され次第、対象年齢の引き下げを検討する見通しです」
■ワクチン効果「4か月以降」で低下
有働キャスター
「そもそも、やはり3回目は必要なのでしょうか?」
小栗委員
「9日の専門家会議で示されたのですが、ファイザーやモデルナのワクチンは、発症の予防効果が接種から4か月以降に、顕著に弱まっていくことが分かってきました」
「となると、例え2回接種していたとしても感染してしまう『ブレークスルー感染』が増えていく可能性が高くなります」
「実際、一番早くワクチンの接種を開始したイギリスの例を見てみると、2回目の接種を終えている人が67.2%にもかかわらず、現在の感染者数は1日3万人を超えています。しかも、18歳以上の感染者のうち、76%がワクチンを2回接種したブレークスルー感染でした」
■辻さん「副反応どうなる?」
有働キャスター
「まさに、だからこそ3回目の接種ということですが…」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「3、4回目と、もし接種していくとなると、副反応がどうなるのかなと少し気になります。事前に、1回目2回目で休みを決めるなど、準備も大変だったと思うので、どれくらい休みを取るのかを含めて把握しないと、時期を決められないと思います」
有働
「そうですよね。そのあたりも含めて、3回目接種を進めるなら、何のために打つのか、そして打ったらどうなるのか。私たちが安心して判断できる情報を、分かりやすく公式サイトなどにまとめてほしいと思います」
(11月10日『news zero』より)