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新潟5区“首長”経験者3人“因縁の対決”

2021年10月27日 20:15
新潟5区“首長”経験者3人“因縁の対決”

衆院選まで27日であと4日となりました。新潟5区は元知事と前知事、そして市長の経験者による三つどもえの戦いです。かつての因縁も絡み合う3人が激しく競り合う展開となっています。

   ◇

前新潟県知事 無所属・米山隆一候補(54)
「自民党政府は若者たちの未来をきり捨ててきたんです。そんな政治はもう終わりにしようじゃないですか」

アベノミクスからの転換を訴える前新潟県知事の米山隆一候補。無所属ながら、野党から推薦を受ける“事実上の野党統一候補”です。

隣には、たすきを整え、ハッパをかける妻の室井佑月さん。2人は去年5月に結婚しました。

米山候補の妻 室井佑月さん(4月)
「最後まで添いとげたいと思います」

室井さんは夫を公私ともに支えています。

米山候補の妻 室井佑月さん
「卵は焼いたけど、もう昨日の残りだよ」

朝食も手料理です。

米前新潟県知事 無所属・米山隆一候補(54)
「おいしいです。力になります」

米山候補の妻 室井佑月さん
「私、つくるのが好きなので」

二人三脚で臨んでいる選挙戦。

有権者の元へ猛ダッシュする妻。そのあとを米山候補が追いかけます。そして、グータッチは夫が先。

街頭に出ると、室井さん目当てに次々と人が集まってきます。

夫の応援演説では“わたしがさせる”と力強く宣言。

米山候補の妻 室井佑月さん
「米山隆一、皆さんのためになる政治をします。皆さんがよくなる政治を致します。“わたしがさせます”。どうかお力をお貸しください」

米前新潟県知事 無所属・米山隆一候補(54)
「本当に大きい。ありがたいです」

一方、女性問題で県知事を辞職したことについては…

米山候補の妻 室井佑月さん
「皆さんの信頼していただいた一票をうけて、それを放り投げてしまったことは最悪だと思っています」

“野党共闘”に加え、“夫婦共闘”。

迎えうつのは、米山候補の前の新潟県知事だった自民党の泉田裕彦候補です。

県知事として先輩にあたる泉田候補。“後輩”との戦いについて…

元新潟県知事 自民党・泉田裕彦候補(59)
「選挙はやはり、有権者とどう向かい合うかにかかっていると思いますので、誰と誰というのは特に考えておりません」

訴えるのは…

元新潟県知事 自民党・泉田裕彦候補(59)
「皆さま方の思い、雪国の思い、こういったものを政策に実現し、次の時代につなげていきたい。この雪国から与党の議席を失ってしまうというのは大きな損失だと思っております」

政府与党とのパイプ役を担うのが自分だとアピールしています。

自民党も甘利幹事長が自ら応援に入りました。

自民党 甘利幹事長
「絶対に与党が自公政権が勝たなきゃならない。泉田裕彦さんを引き続き、我々の同志として加えていただきたい。どうぞよろしくお願いします」

元新潟県知事 自民党・泉田裕彦候補(59)
「単なる政権選択の選挙ではなく、体制選択の選挙であるということでございます。ぜひとも自由民主党の一員として泉田をですね、また東京に送っていただきたい。皆さん、どうぞ、お力をお貸しください」

県知事経験者2人の争い。ここに割って入ったのが、2人と因縁のある前長岡市長の森民夫候補です。

2004年の中越地震。当時、県知事だった泉田候補と復興をめざした仲でしたが、東日本大震災で発生したがれきの受け入れなどを巡り対立。

さらに、森候補にとって米山候補は2016年の県知事選で対決し、敗れた相手です。

10月19日の公示日。森候補が街頭演説をしていると、そこに現れたのは米山陣営でした。

森候補「米山さん、がんばってね」

米山候補「ありがとうございます」

森候補「がんばってくださいよ。私もがんばりますけどね」

防災対策の強化などを訴える森候補。演説では、自らの名前にかけて…

前長岡市長 無所属・森民夫候補(72)
「皆さんのもとを訪れて、いろんな思いを聞いて、それを栄養にして“すくすく育つ木”になる。すくすく育つ木になって、それが森になる。それが森民夫であります」

知事や市長時代の因縁が絡む新潟5区。“三つどもえ”の戦いが激しさを増しています。