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“宣言”全面解除は?観光地“期待と不安”

2021年9月23日 20:52
“宣言”全面解除は?観光地“期待と不安”

23日、東京都心では真夏のような気温を記録するなど、秋分の日とは思えない1日となりました。観光地が混雑しはじめる中、緊急事態宣言の解除へ向けて、沖縄の離島などでは期待と不安が広がっています。

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23日、祝日の晴天で…

記者
「銀座には多くの人が訪れています」

23日、東京では新たに531人の感染が確認される中、神奈川県では…

記者
「鎌倉方面へ向かうインターチェンジの出口付近ですが、長い渋滞ができています」

観光地、鎌倉も多くの人で賑(にぎ)わっていました。

感染対策のため、マスクを外しての食べ歩きを控えるよう呼びかけている商店会。紅葉が見頃になる秋に期待するのが「行動制限の緩和」です。

鎌倉小町商店会 今雅史会長
「(飲食店の)時短制限であったり、お酒の提供ができない。ワクチン接種証明書みたいなかたちでクリアできれば望ましい」

10月、その実証実験が行われることがわかりました。政府は、全国10か所程度の地区を指定した上で、飲食店やコンサートホール、ライブハウスなどを中心に10月中の2~3週間で行うことを検討。

具体的には、飲食店ではワクチンの2回接種済み証明や陰性証明の確認を行います。店内では、接種済みとそうでない人で利用エリアを分けるといいます。

また、コンサートホールやライブハウスでは収容人数を増やす方針だということです。

「感染対策」と「経済活動」の両立に向けた動き。

そして、19都道府県に出されている緊急事態宣言の期限もあと1週間。政府は、すべての地域で宣言を解除することも視野に検討しています。

ただ、政府高官は、「沖縄と愛知は厳しいかもしれない」としています。

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5月23日から実に4か月もの間、宣言が出されている沖縄県。

オキナワ酒場・波平てりとりー 金本幹矢マネジャー
「全面解除というのが一番の希望ではあるんですけど」

こう話すのは、4か月、酒を提供せずに営業を続けている飲食店です。

オキナワ酒場・波平てりとりー 金本幹矢マネジャー
「(売り上げは)厳しいかなというところはありますが、必ず戻ると信じて、いまは耐えている状況です」

観光シーズンを直撃した感染の急拡大。

那覇市のフェリー乗り場には…

記者
「座間味島行きの高速船に乗客が乗り込んでいきます」

沖縄本島から50分ほど、沖縄の中でも屈指の透明度を誇る慶良間諸島の座間味島。“ケラマブルー”と称される美しい青い海は、シュノーケルやダイビングのスポットとしても有名です。

人口940人ほどのこの島には、年間10万人もの観光客が訪れていたといいます。

座間味村 船舶・観光課 松田力課長
「(観光客は)7割減ぐらいですね」

観光客が減る中で、8月は感染者が急増。(座間味村の感染者 8月 20人)

座間味村 船舶・観光課 松田力課長
「完全に島にお客さんを入れないことで感染リスクは減ると思うが、やはり観光産業で成り立っているものですから」

そこでいま目指すのが「観光」と島ならではの「感染対策」の両立です。

来島者にはPCR検査や抗原検査による「陰性証明」を求めています。

座間味村 船舶・観光課 松田力課長
「観光客と会う機会も多いので、月に1、2回程度のPCR検査を村民を対象に行っています」

最近では感染者はゼロに抑えられているということです。