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「夫婦別姓」に賛否…総裁選4候補に聞く

2021年9月19日 12:29
「夫婦別姓」に賛否…総裁選4候補に聞く

■高市氏「通称使用の拡大を優先」

有働由美子キャスター
「選択的夫婦別姓について、賛成か反対かを聞きました。高市さんが反対、河野さんと野田さんが賛成、岸田さんは真ん中です。『選択的』であり、今は選択できないために事実婚をする方々もいます。高市さん、それでもダメでしょうか?」

高市氏
「これまで私は、自民党の公約でずっと、通称使用の拡大を衆参(両院)で行ってきました。それを、より完璧なものにするためにも全力を尽くしてきました」

「住民基本台帳も見直して、今は住民票も並記で出ます。マイナンバーカードもそうなりました。免許証やパスポートもそうです。社会生活で、この結婚前の氏を使うことは広がってきています」

「総務省関連の手続きだけでも、1100件以上、全部見直したので、旧氏で対応できるようになりました。これを全国に、全部の省庁、地方公共団体、民間企業、いろいろな公私の団体にも広げていきたい。まずはそれを優先したいと思っています」


■野田氏「壁取り除くのが仕事」

有働キャスター
「野田さんはどうですか?」

野田氏
「四半世紀前に、当時の法務省の法制審議会が、民法改正の中の1項目に選択的夫婦別姓を国民に差し出そうと(答申しました)。希望すれば同姓も名乗れる、別姓も名乗れる権利です。そのことに何ら問題はないと思っています」

「シンプルに、事実婚の話も出ましたが、それによって結婚ができないということであれば、壁を取り除いてあげることが、私たちローメーカー(Lawmaker、法律を作る議員)の国民への仕事ではないかなと思っています」


■河野氏「党議拘束かけず議論を」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「河野さんも選択的夫婦別姓に賛成で、『党派を超えて話し合うべきだ』という風に訴えています。であれば、例えば来年の通常国会に政府として民法の改正案を出してはいかがでしょうか?」

河野氏
「かつて臓器移植法(の制定に向けた議論)がありました。(自民党は)党議拘束をかけずに国会議員が賛否を議論した上で採決をしました。社会的な要請があるけれど議論がまとまらないものは、国会議員は決めるために選ばれているわけですから、党議拘束を外して、国民の前で国会でしっかり議論をして、本会議で採決をすればいいと思います。個人的には賛成です」


■岸田氏「子どもの姓は…」指摘

有働
「岸田さんは分かりにくい回答ですが、どちらでしょうか?」

岸田氏
「多様な生き方を尊重する、あるいは困っている方がいます。この議論をやっていくことは大事なことだと思います。ただ、夫婦の間は良いのですが、子どもの姓はどうでしょうか」

「例えば子どもがたくさんいた場合に、(姓を)一緒にするのかバラバラにするのか、いつ決めるのか、誰が決めるのか。この点はまだ、十分理解ができていません」

「この制度は個人で使うということもありますが、社会全体で受け入れることになるので、その点を皆さん十分に考えていただいているのでしょうか。よく国民の皆さんの声も聞いた上で議論を進めないと、決めればいいというものではありません。社会で受け入れるという点を、しっかり考えておかなければいけないと思います」

(9月17日『news zero』より)