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人為的に「台風制御」 国が研究支援へ

2021年9月16日 11:40
人為的に「台風制御」 国が研究支援へ

温暖化の影響で、台風の勢力がさらに強まると予想される中、国は、今後、人為的に台風の勢力を落とす「台風制御」の研究を支援していく方針であることがわかりました。

「台風制御」とは、人為的に台風の勢力を弱めるなどする構想です。

近年、温暖化の影響で日本近海の海面水温が上昇し、台風の勢力が一段と強まることが懸念される中、内閣府は、2050年にかけて重点的に取り組むべき研究課題の1つに「台風制御」や「気象制御」の分野を選定し、今後、研究費などを支援していく方針であることがわかりました。

航空機で台風の目に大量の氷の結晶をまき、台風のエネルギーを削ぐことなどが模索されていて、専門家チームが2年前の房総半島台風のケースでシミュレーションした結果、最大風速を3メートル減少させ、家屋への被害を3割程度減らすことができたということです。

実現に向けては、防災への効果に加えて、自然に手を加えるという倫理的な課題についても議論になる見通しです。