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食品ロス対策“今年の鍋”はゴミを出さない

2021年9月9日 20:54
食品ロス対策“今年の鍋”はゴミを出さない

気温が下がってきて、鍋が恋しい季節になってきました。9月9日、毎年恒例の「トレンド鍋」が発表されましたが、おうち時間にはうれしい、「食品ロス」を防ぐ商品が次々と登場しています。

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これからの肌さむい時期に食べたくなる鍋。

9日午後、グルメ情報サイトの「ぐるなび」は、今年流行るというトレンド鍋の発表会を開きました。

2009年から始まったトレンド鍋。去年は、コロナ禍でも鍋を「小」さく「個」別に楽しめる「こなべ」が、2018年には舌がしびれるような辛さが特徴の「しびれ鍋」が選ばれています。

そして、今年のトレンドは…

「まるごと鍋です」

選ばれたのは「まるごと鍋」。どんな鍋なのでしょうか。

ぐるなび大学 小崎俊幸さん
「食材をまるごと使う、端材でだしを取るなど、食品ロスの削減を意識したお鍋」

「まるごと鍋」とは、鶏やブロッコリーやジャガイモをまるごと使ったモノや、つくねにニンジンやシイタケといった野菜の端材を使ったまるごと豆乳鍋、アラでだしを取った鯛しゃぶ鍋など、食品ロスに配慮した鍋のことだといいます。

選ばれたワケについては、ぐるなびに登録している飲食店のメニューで、まるごとを表記したものが大幅に増加していることや、社会全体での食品ロスへの意識の高まりなどから、食材を無駄なく使い切れる「まるごと鍋」が選ばれたということです。

ぐるなび大学 小崎俊幸さん
「冬の風物詩。これ(鍋)は欠かせないものになっているので、ぜひご家庭でも食材を丸ごと使うであったり、端材でだしを取るなどして、みなさんでぜひ楽しんでもらいたいと思います」

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こうした中、おうちでも無駄なく使い切れる鍋商品が続々と登場しています。

都内でサラダの製造や販売を行う食品会社が9月1日から販売しているのは、しゃぶしゃぶ用のカット野菜です。

サラダクラブ広報・広告宣伝部 鳥塚栞さん
「しゃぶしゃぶ用にカットされた野菜が入った商品」

中には2人前の野菜が入っています。

サラダクラブ広報・広告宣伝部 鳥塚栞さん
「家庭での生ゴミもでない。パッケージサラダを買っていただくと、出るゴミは商品のフィルムだけ」

種類は、ネギと白菜が入ったものや水菜とニンジンが入ったものなどの4つ。洗う必要はなく、袋から開けて簡単にしゃぶしゃぶを楽しめます。

また、この会社では、カット野菜やサラダをつくる際にでた食べられない部分を飼料や肥料化にする「野菜廃棄物ゼロ化」にも取り組んでいるということです。

そして、今年から初めて、あの大手食品メーカーも鍋商戦に進出。

キユーピー・新規市場開発室 田丸省吾さん
「今まではマヨネーズやドレッシングを中心としたサラダカテゴリーが中心だった。この秋から鍋つゆのカテゴリーに初めて進出させていただきました」

マヨネーズで知られるキユーピーが9月1日に発売したのは、濃縮タイプの鍋つゆ3種類。

容器は食品ロスの観点から、1人前ずつ使えるよう小分けにしたといいます。

キユーピー・新規市場開発室 田丸省吾さん
「冷蔵庫に残っているストック素材の量に合わせて、食べきれる量に調整いただける」

また、HPでは野菜を余すことなく使い切れるレシピなども公開していて、鍋づくりの参考にしてほしいとしています。