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ドライブは特に注意!帰省先で相次ぐ感染も

2021年8月16日 19:11
ドライブは特に注意!帰省先で相次ぐ感染も

新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大が続く中で、お盆休みに帰省先で感染が判明した事例も出てきました。夏休み、帰省シーズンに何を意識して、どう過ごすべきか、自治体の声も取材しました。

     ◇◇◇

【東京の感染者数】
 13日(金)5773人 ※過去最多
 14日(土)5094人 ※曜日最多
 15日(日)4295人 ※曜日最多
 16日(月)2962人 ※曜日最多(放送後に発表)

■相次ぐ“旅行で感染”人と人が接触すれば、どこでも…

15日に確認された感染者の中には、1週間前の連休中に出掛けたという事例が複数ありました。

まず、10代男性の事例。友人らと7人で都外へ旅行し、そのうち1人が陽性、5人も発熱しているということです。

次に、知人と家族ぐるみで別荘へ旅行した40代男性のケース。知人の家族に感染者がいたことから、自分も家族も感染したそうです。

都の担当者は「今、人と人が接触すれば、どこで感染してもおかしくない状況なので、旅行や帰省は控えていただくようお願いしたい」と改めて注意を呼びかけています。

■保健所ひっぱく…濃厚接触者の調査を“縮小”へ

制御不能と言われるほどの感染拡大が続いていることから、保健所の業務が逼迫(ひっぱく)しています。

保健所は感染経路や濃厚接触者を調べる「積極的疫学調査」を行っていますが、東京都は同調査を優先度の高い施設などに絞るよう保健所に通知しました。こうした通知は年末年始の第3波の時以来、2度目です。

優先されるのは学校や医療機関、高齢者施設など“大きなクラスター”になりやすい施設で、それ以外は保健所の判断で調査対象を絞ることになります。

「積極的疫学調査」は感染拡大を防ぐのに役立ってきましたが、現状は感染者や自宅療養者の数がこれまでにないほど増えています。保健所は、入院待ちしている人の調整や自宅療養者のケアなどの対応に追われているため、やむを得ない判断と言えます。

■全国で拡大する感染者“県またぎ”控えて

一方で、深刻な状況は首都圏だけに限りません。15日、全国で確認された感染者は1万7833人で、日曜日として最も多い人数となりました。中でも、千葉県は1374人、三重県は151人と、この5日間、過去最多を更新し続けています。また、静岡県も394人で過去最多となりました。

こうした中、お盆休みをズラして取得し、これから帰省や旅行をしようとしている人に対して、東京都の担当者は「もう一度、気を引き締めてほしい」と呼びかけています。県をまたいで感染を広げない努力が求められている状況です。

■ツイッターで感染者の行動歴を紹介…ドライブは特に注意!

帰省で訪れる人が多い地方自治体は現状をどう受け止めているか――岐阜県の例を紹介します。

岐阜県も11日に新規感染者が123人と約3か月ぶりに100人を超え、感染が拡大しています。古田知事は「デルタ株(インド型)の感染力が強く、事態は深刻」と危機感を募らせています。

岐阜県が7月から8月13日までの新規感染者1168人について分析すると、県外からの帰省、県外への旅行・出張が関係する感染者が全体の50.3%に上ることがわかりました。

岐阜県の公式ツイッターでは、マスコットキャラクター「ミナモ」がマスク姿で具体的な感染事例を紹介しています。

<帰省>

◇首都圏などから岐阜県内の親族宅に帰省し、家族・親族へと感染拡大(複数発生)。

◇親戚宅を訪問、マスクなしで会話。

<ドライブ>

◇7月後半から8月に入り、ドライブの数日後に同乗者が次々に発症(複数発生)。

◇友人と2時間ドライブした際、マスクなし。

<旅行>

◇友人に会うために県外へ旅行。1週間程度、ホテルに宿泊。その後、友人は陽性。県内に戻った本人の感染も確認。

◇休日に友人7人で旅行。そのうち1人が感染。旅行から帰って他の人が3日後に発熱し、感染が判明。

――特に気をつけたいのが「ドライブ」です。気が緩んでマスクを外し、エアコンをかけ換気もせずおしゃべりをしたり、たばこを吸うためにマスクを外したりして感染したという事例もありました。普段、一緒にいる人以外と車に乗る場合は十分な注意が必要です。

岐阜県のツイッター担当者によりますと、第5波でフォロワー数が急増していて、感染した人たちには、どのような行動歴があったか知りたいと、閲覧数も増えているということです。

また、岐阜県のツイッターでは再三、「県境をまたぐ帰省は自粛か延期を」「この夏、親戚同士の集まりや同窓会など、普段会わない人との飲食や会合などは回避しましょう」と呼びかけています。

そして、岐阜県のツイッターを見た人からは「こんな行動で感染すると思わなかった」という声もあるそうです。

      ◇

わかっているつもりでも、改めて感染対策ができているか確認することが大切です。


(2021年8月16日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)