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危険な暑さ続く…「重大な災害の可能性」も

2021年8月11日 21:26
危険な暑さ続く…「重大な災害の可能性」も

連日、危険な暑さが続いていますが、東京都心では33.5度の真夏日となりました。一方、九州地方では、11日朝から激しい雨となっています。気象庁は、11日夜から週明けにかけて、西日本や東日本の日本海側を中心に、「重大な災害発生の可能性が高まる」としています。

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東京・足立区の屋内と屋外でスケートボードやBMXが楽しめる施設で、子供たちがスケートボードを練習していました。テントに扇風機を設置するなど、風通しがいい環境を作って暑さ対策をしています。

ムラサキパーク東京・廣岡耕一店長
「熱中してやると暑さを忘れてしまうので、必ず30分~1時間で休憩をいれて、体を冷やしてほしい」

それでも練習をする子供の背中は汗でびっしょりです。熱中症に気を付けながら練習に打ち込んでいました。

お昼前、炭火でじっくりと焼き上げられていたのはウナギです。東京・港区の店では、焼けたウナギを白米に乗せそのまませいろうで蒸し上げる「鰻せいろう蒸し」が名物です。焼き場では炭火の熱に加え、後ろから蒸し器の蒸気があります。

鰻せいろう高之屋銀座本店・穂岐山真琴さん
「サウナみたい」

焼き場に入って半年になる穂岐山さんは、この猛暑の中、連日焼き場にたっているといいます。

鰻せいろう高之屋銀座本店・穂岐山真琴さん
「この暑さも修業だと思って」

当然、水分補給は欠かせず─。

鰻せいろう高之屋銀座本店・穂岐山真琴さん
「生き返りました。これでまた頑張れます」

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日本列島では、連日、危険な暑さが続きます。東京・練馬では最高気温35.0℃と猛暑日になり、都心も33.5℃となりました。埼玉県熊谷市では、猛暑日一歩手前の34.9℃となりました。群馬県の館林市では35.2℃を観測しました。

厳しい暑さが続く中、東京台東区にある氷店ではいま、かき氷用の氷の注文が増えているといいます。

台東氷業企画三代目・黒岩誠治さん
「(かき氷用は)去年の倍売れているね。毎日ひっきりなしに電話です」

しかし。

台東氷業企画三代目・黒岩誠治さん
「今年は居酒屋がまったく使ってくれないから、1日30~50ケース売れるけど、夏場は、いま3ケースですよ、1日」

緊急事態宣言でお酒を提供する店が軒並み休業しているため、全体の売り上げは例年の3割にとどまり、厳しい状態が続いているといいます。

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一方、今後警戒が必要なのが大雨です。11日朝から激しい雨となっている九州地方の鹿児島県・出水市では、午後3時頃雨脚が強くなりました。辺りは暗くなり、車はライトをつけて走行していました。

道路にも水がたまり、大きな水しぶきが上がっていました。熊本県合志市でも激しい雨となり、道路が一部冠水しました。行き交う車は大きな水しぶきを上げ、危険な状態となっています。

九州各地に強い雨を降らせている雨雲は今後、範囲を広げ、雷を伴った非常に激しい雨となるおそれがあります。気象庁は11日、緊急の呼びかけを行い強い危機感を示しました。

岸本賢司主任予報官
「この前線が、今後来週にかけて日本付近に停滞します。もし線状降水帯が発生した場合には、災害の危険度が急激に高まってくる」

週末にかけては西日本を中心に大雨が続き、前線が北上する週末以降は、北陸や東北でも集中豪雨のリスクが高くなるということです。

気象庁はお盆の期間と重なる、11日夜から週明けにかけて、西日本や東日本の日本海側を中心に、「重大な災害発生の可能性が高まる」とし、避難先を確認しておくなど早めの備えをするよう呼びかけています。