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あの動物がゴミ荒らし…コロナで新たな課題

2021年6月15日 18:54
あの動物がゴミ荒らし…コロナで新たな課題

愛知県名古屋市の歓楽街。数十年前から、あの動物がゴミを散らかし問題となっていますが、コロナ禍でゴミ問題は新たな課題に直面しているといいます。

愛知県名古屋市で起きている困った出来事。それは、いたるところに散乱したゴミ。散らかしたのは、「カラス」でした。数十年前から名古屋市の中心地にある池田公園周辺では、カラスが飲食店などから出されたゴミを荒らし、町の景観を損ねていたのです。

そこで、まちづくりの会が定期的に清掃活動を行っていました。しかし、清掃活動だけでは町は一向にきれいにならず、ある対策に打って出ました。

栄東まちづくりの会・宇野房代副会長
「1年かかって、この羽根を拾って。本物の羽根だそうです、これ」

なんと、本物のカラスの羽根をつけた手作りの模型や、市販の模型なども使い、カラスを威嚇して追い払おうと考えたのです。

栄東まちづくりの会・宇野副会長
「やっぱり、この公園を中心に木の枝とか、そういうところにカラスは集まりますからね。効果はいいと思いますよ。やっぱり、リアルで」

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カラスとのにらみ合いは、今も続いていますが、それ以上に頭を抱えているのが…。

栄東まちづくりの会・田端龍会長
「最近は焼酎のビンとかワインのビンとか、そういうのが多い」

早朝7時の池田公園を訪ねると、お酒の缶やビン、さらには、たばこの吸い殻が落ちています。

栄東まちづくりの会・宇野副会長
「こういう袋に、いつもだったらまとめても2つあればいいが、缶とか、いろんなものが倍は出る。(ゴミ袋)4つくらい」

公園に放置されたお酒の空き缶や、空き瓶。食べ残しのゴミは誰がポイ捨てするのでしょうか?

前日の夜、公園には多くの若者の姿がありました。手にはお酒の缶。そして、あちらこちらに放置された空き缶や吸い殻。緊急事態宣言で、時短営業や酒類の提供停止が求められる中、若者が公園のあちこちで飲み会を開いていたのです。

公園には灰皿が設置されているにもかかわらず、たばこの吸い殻も無数に落ちています。夜が明けても、若い男女が缶ビールや缶チューハイを手に、酒盛りをしていました。

栄東まちづくりの会・田端会長
「今、こういう時代で(お酒を)飲むところがないので、そういう部分では、若い人たちがここへ集まって、朝方、宴会をやっているってこともあります」

歓楽街のど真ん中にある公園ということもあって、ポイ捨ては街の課題でした。毎日、地域住民が交代でゴミ拾いを続けています。およそ10人の有志が、公園で30分の清掃活動をしたところ、45リットルのゴミ袋10個分のゴミが集まりました。

自治体は、屋外での飲み会の自粛を呼びかけていますが、強制力は伴わないのが現状です。

栄東まちづくりの会・宇野房代副会長は、「自分で飲み食いしたゴミは、自分で持って帰るのが本当ですよね。ここに来る人たちのマナーができていないから、いけないのね」と話しています。