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“マスク熱中症”注意 大事な『暑熱馴化』

2021年6月8日 18:40
“マスク熱中症”注意 大事な『暑熱馴化』

8日は、東京でも今年初めて30℃以上の真夏日となりました。新型コロナウイルスと向き合う生活になってから2度目の夏がやってきましたが、続くマスク生活は熱中症に十分注意が必要です。今年の暑さ対策とマスクの活用について解説します。

 ◇◇◇

■ワクチン大規模接種会場でも“暑さ対策”

東京のワクチン大規模接種会場では、暑い中、外で待たないといけない場合もあるとして、ミストつきの扇風機が設置されるなど暑さ対策もとられています。

ワクチン接種を受けた人は「きょう暑いですね。もっと並ぶんだったら熱中症対策も必要でしょうけど、とにかくスムーズだった」と印象を述べていて、母親の接種に付き添った女性からは「きょうは暑かったですね。(マスクは)割と汗で蒸れたりとかしますけど」といった声も聞かれました。また、会場の中は、空調がきいていて上着を羽織っていたという人の話も聞かれました。

8日は全国的に暑く、午後2時の時点で全国919地点のうち211地点で30℃以上の真夏日を観測しました。東海から西はすでに梅雨入りしていますが、関東甲信などはまだという状況です。この先、12日までは晴れて暑い日が続きそうなため、熱中症に警戒が必要です。

■今年度から全国展開『熱中症警戒アラート』

熱中症対策として活用していきたいのが、環境省と気象庁が熱中症の危険を知らせる『熱中症警戒アラート』です。今年度から全国での運用を開始しました。昨年度は試験的に関東甲信だけで先行スタートしていました。

『熱中症警戒アラート』がどういうものかというと…「危険な暑さが予想される都道府県」に対して、前日の夕方や当日の朝にアラートを出し、厳重な警戒を呼びかけるというものです。

気温だけでなく湿度や照り返しなどの輻射熱(ふくしゃねつ)を取り入れた「暑さ指数」を用いて、熱中症の危険を伝えます。

『熱中症警戒アラート』が実際に出された場合は、環境省のホームページなどで確認することができます。対象の自治体が画面上の地図で赤くなります。さらに、環境省のLINE公式アカウントに登録すると、通知が来るようになります。

前日の夕方や当日の朝に出されるので、屋外での予定があったり、スポーツの大会があったりする場合は十分注意して、場合によっては延期や中止の対応を考えることに生かしてほしいです。

■死者3年連続1000人超…「熱中症対策」強化へ

このように、政府は熱中症対策を強化しています。熱中症で亡くなる方が2018年から3年連続で1000人を超えているからです。

総務省消防庁によりますと、今年に入ってすでに多くの人が熱中症で救急搬送されています。夏本番はまだこれからですが、5月24日~30日の1週間では468人の方が救急搬送されています。

■コロナ禍2度目の夏、マスクつけるシーン“増”

マスク生活で迎える夏も2度目となりますが、子育て情報サイトが3歳~6歳の子供を持つ親を対象にゴールデンウイークごろに行ったアンケートで、気になる結果がありました。

「今年の暑くなる時期に子供がマスクをする予定のシーンはどんな時ですか?」という質問で、「スーパーなどで買い物する時」74.5%、「園の行き帰り」56.0%、さらに「園の中、電車やバスに乗る時」、「お出かけの時」なども半数以上となりました。

これを去年の同じ時期と比べると、マスクをつけるシーンが増えていることがわかります。それだけマスクが日常になったということが分かります。

■暑くても「人目」が気になりマスク外せず…

一方で、今年4月に医薬品メーカーが20代以上の男女500人を対象に行った調査では、マスク着用に関してちょっとした誤解があることがわかりました。

外出時、暑いと感じる時でも人目が気になってマスクが外せないという人が「当てはまる」「やや当てはまる」を合わせて、74.8%にのぼりました。この状態では暑さが増して、熱中症になるという観点でリスクがあります。

厚生労働省も、「屋外で人との距離が2メートル以上離れている時は熱中症予防のためにマスクを外しましょう」と呼びかけています。その上で、こまめに水分補給をしたり外出控えてエアコンを適切に使うことも重要だとしています。

■今の時期、大事なのは『暑熱馴化』

熱中症対策に詳しい済生会横浜市東部病院・谷口英喜医師は、「今の時期、大事なのは『暑熱馴化』だ」と話します。

『暑熱馴化』とは、熱さを感じた時に汗をかいたり皮膚の血管を広げて放熱したりして、素早く体温を下げられる体づくりのことです。これができないと体に熱がこもって、体温が上がり熱中症を引き起こすリスクがあるということです。

谷口医師は「例年だと5月や6月に知らず知らずのうちに暑さに慣れていくが、コロナ禍では意識して慣れないとだめだ」と話します。

今はコロナで外出自粛、在宅勤務で暑さや蒸し暑さに体が慣れていないので、本格的な夏が来る前に暑さに体を慣らして『暑熱馴化』することが大切です。


【暑さに慣れるために…「暑熱馴化」】

(1)家の外に出て暑さに慣れる
はじめは体が慣れていないので涼しい時間帯から始めましょう。

(2)入浴する(ぬるめ・長め)
じんわりとでも汗をかくことが必要です。苦手な人は半身浴でも効果があります。

(3)座っている時間を少なくする
ずっと座って自宅で仕事している生活の人は、汗ばむ程度でいいので、体を動かすということが大事です。

マスク生活で、大人は喉が乾いても気づきにくかったり、水分をとりにくかったりする場合がありますので、意識して水分をとるようにすることが大切です。

 ◇◇◇

ワクチンを打っても、まだマスク生活が続きますので、この夏もマスクをつけるということになります。谷口医師も「人との距離があればマスクをとって水分をとることが大事だ」と呼びかけています。

(2021年6月8日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)