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“密避けて踊るディスコ”人気に スペイン

2021年3月24日 21:05

中国・北京では、外国人向けの大規模な接種が始まりました。一方、イスラエルで始まった総選挙では、コロナ患者も投票できるよう対策が取られています。海外での新型コロナウイルスをめぐる最新の動きです。

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■イギリス ロックダウンから1年…各地で追悼

新型コロナウイルスによる死者が12万6000人を超え、ヨーロッパで最多となっているイギリス。23日、最初のロックダウンから1年を迎え、各地で犠牲者を追悼する黙とうが捧げられました。

ウィリアム王子と妻のキャサリン妃もロンドンのウェストミンスター寺院を訪問。祈りを捧げたということです。

夜になると…犠牲者を悼み、各地の観光施設などが黄色くライトアップされました。また、住宅街ではろうそくを灯し、静かな時を過ごす人たちの姿が。

ロンドン市民「この1年に何が起きたかを思い返すために、みんなと共有するためにここに立っています」

イギリスではワクチンの普及が進み18歳以上の半数が1回目の接種を終えています。今年1月に1800人を超えた1日あたりの死者も、23日には112人まで減少。イギリス政府は、「迅速なワクチン接種の効果が出ている」としています。

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■中国 ワクチン接種でクーポン配布

9万人以上が感染した中国。北京市内のスーパーマーケットでは、ワクチンを打つと良いプレゼントがあると書かれています。一体、何がもらえるのでしょうか。すでにワクチンを2回打ったことを携帯電話のアプリで証明すると…。取り出したのは、クーポン券です。

北京市の一部では24日から、ワクチンの接種を後押しするため、スーパーマーケットで日本円で総額32億円以上のクーポンの配布を始めました。

店員「みんながワクチン接種を行うように励みになるし、健康にも良いことですよ」

一方、希望する外国人に向けたワクチン接種も始まりました。北京市内に設けられた接種場所では中国語と英語の案内が。中国人は無料ですが、外国人は1回あたりおよそ1500円かかります。来週からは上海でも外国人向けの接種が始まる予定で、大都市での接種率向上を急いでいます。

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■スペイン「密」避けるダンス…“恒例”イベントに

323万人以上が感染したスペインのバルセロナではビーチで自由気ままにダンスをする人々の姿が。日曜日の朝、開催されていたのはヘッドホンを装着し、それぞれが音楽を聴きながらダンスをするイベント、「サイレントディスコ」です。

参加者「それほど多くの人がいるとは思っていませんでした。最初はバルセロナの真ん中で、少し奇妙なダンスをしているようでした」

中には、地面に寝転んで踊る人や小道具を使いながら踊る人も。屋外で密にならず、距離を保つことができるといいます。

主催者・シャビさん「私たちは制限が非常に多い今、ダンスを盛り上げるために何ができるか。屋外でヘッドホンを使ってダンスするというアイデアが出ました」

最初は、友達同士の交流会として始まりましたが、続々と人が集まるようになり、今では、日曜日の朝の定期的なイベントへと成長したということです。

■イスラエル コロナ患者も総選挙に投票参加

世界最速ペースでワクチン接種が行われているイスラエル。23日に総選挙の投票が行われました。最大の争点は現職のネタニヤフ首相が続投できるかどうか。

新型コロナウイルスに感染している有権者も様々な方法で参加しました。患者が乗った車のそばに運ばれてきたのは、投票用紙と投票箱。窓から手を伸ばして票を入れ、そのまま走り去っていく、ドライブスルー方式です。また病院では、移動式の投票ブースが患者のベッドまで運ばれ、票を入れていきます。

コロナ病棟の責任者「私たちは、患者が投票を出来るように多大な努力をしてきました。対応できたことを、とてもうれしく思っています」

地元メディアによりますと、新型コロナの感染者や疑いのある人のための投票所は国内で751か所設けられたということです。