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双子や三つ子家庭孤立化…コロナも追い打ち

2021年3月12日 18:57
双子や三つ子家庭孤立化…コロナも追い打ち

子育ての負担が大きいとされる双子や三つ子を育てる家庭。ストレスを抱え、孤立化するケースが今、増えていると懸念されています。

私たちが取材したのは3人の子供を育てる岸上さん。生後7か月の娘を抱えながら、双子のお迎えに向かいます。

岸上さん「2人だけだったときは、自転車で行ってたんですけど、やっぱり3人で自転車は…」

30分歩いて、ようやく保育園に到着。

育ち盛りの5歳の双子は――

岸上さん「行かない!行かない!行かない!」

子供「やだ!行きたい!」

言うことを聞かずに、急に走りだします。

ようやく家に着くと、すぐさま双子の食事と、娘の離乳食の準備にとりかかります。

双子と娘の子育てに明け暮れる日々について、岸上さんは「すごくイライラして、本当に無理って思うくらい。紙一重かなというくらい精神的にきていたときもあった」

双子や三つ子を育てる家庭では、虐待で死亡するケースが、子供1人の家庭より、およそ4倍も多いとの厚労省の調査結果があります。コロナの感染が収まらないため、離れて暮らす親からのサポートが受けられず、状況は悪化しているといいます。

10日、1000人を超える双子や三つ子などを育てる親と、国会議員とのオンライン会議が開かれました。会議には、与野党の幹部らも参加し、子育ての現状や支援策について話し合いました。

自身も双子を育てた、立憲民主党・蓮舫代表代行は「1回たたいたら泣きやんだことがありました。癖になりそうでした。本当に自分が怖かった。苦しい話は、いっぱいあるんですけど、今23歳になった娘と息子からは、私は幸せしかもらっていません」と話しました。

岸上さんも会議に参加し、地域のつながりや、サポートが重要だと訴えました。

岸上さん「つながりがなかったら、育児のストレスではないですけど、負担が大きくて、かなりつらかったんじゃないかなと思います」

コロナ禍の子育てについて、岸上さんは――

岸上さん「コロナ中の(妊婦)検診もあったので、そのときに保育園休みで(双子を)連れて行けないから」「買い物に行くのも2人を連れて行ってたので、周りの人に置いてこれないの?とか、連れてきて!とか言われたりもあって」

心ない言葉をかけられたこともあると言います。支援団体は――

日本多胎支援協会・村井麻木理事「SOSをいつ出せばいいのかすら、わからない人が多い。(保健師さんが)おうちに訪問が難しかったら、お母さんたちが希望する時間でお話しできたり、SOSが出せる場があると違うのかなと」

親を孤立させない支援が求められています。