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プロ養成学校も…中国でゲーム人気が急拡大

2021年1月22日 5:45

新型コロナウイルスの影響で、中国ではゲーム人気が急拡大しています。ゲームのプロを目指そうと、中には1日10時間以上練習に打ち込む若者も出てきています。

熱狂する中国の若者たち。その視線の先にあるのは、対戦型ゲームで勝敗を競う「eスポーツ」と呼ばれる競技の世界大会の様子です。新型コロナウイルスの影響で増えた在宅時間。これに伴い、中国ではeスポーツの競技人口が半年で2600万人以上も増え、大きなブームになっています。

ゲーム人気にあわせて、通販サイトには20万円以上もする「ゲーム専用チェア」が続々と。「長時間ゲームをしても疲れない」といいます。

ゲーム人気にあやかり、本格的なゲームの機材をそろえたゲーム専用ホテルも中国各地に続々とオープン。仮眠をとりながら好きなだけゲームに打ち込めるとあって、若者の間で大人気になっています。

宿泊客「ゲームにはコロナの影響はない。むしろプレーヤーが増えてますよ」「きょうは徹夜でやります」

さらには、ゲームのプロを養成する学校まで。

生活コーチ「早く起きろ!もう8時だ。起きろ、起きろ!」

寝起きの生徒「おはようございます」

トップクラスでは数億円の年俸を稼ぐというゲームのプロ選手。ここはそんなプロを養成する全寮制の職業訓練学校です。学費は月に約21万円。中国の平均月収の1.5倍とかなりの高額にもかかわらず、13歳から20歳までの男女37人が在籍しています。

ゲームの授業では、過去のゲームをモニターに映し出して攻略法のレクチャーを受けています。生徒たちは非常に真剣な表情です。指の反応を高める「基礎訓練」や「戦術理解」など、1日10時間以上もゲームの授業が組まれています。

この中で、プロチームと契約できるのは多くて1人か2人という狭き門です。唯一の女子生徒、14歳の徐さん。渋る母親を説得し、地元の公立中学校を休学してやってきました。母親とともに女子寮で生活しています。

徐さん「本当にゲームが好きなんです」「この業界はまだまだ発展すると思います」

しかし、中国は日本以上に厳しい学歴社会。親の気持ちは複雑なようです。

母親・田さん「一流選手の報酬は上限がないが、そうでない選手は食べていけない」「世間の目もありますし。親として、この決断はとてもつらかったです」

中国で高まるゲーム熱。プロゲーマーが人気職業にあげられるなど、その人気は衰えそうにありません。