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下村氏「負けたら政局…」発言を二階氏否定

2021年1月12日 16:38

自民党の二階幹事長は、4月に予定されている2つの補欠選挙をめぐり、同党の下村政調会長が「両方負けたら政局になる」と述べたことについて、不快感を示した上で否定しました。

4月25日に予定されている衆院北海道2区と参院長野選挙区の補欠選挙は、それまでに衆議院解散がなかった場合、菅政権にとって初めての国政選挙となる見通しです。

下村政調会長は、この2つの補選について、今月5日のBSの番組で、「自民党が両方負けたら政局になる可能性もある」と述べています。下村氏の発言は、総理大臣をすげ替える「菅降ろし」を示唆したものとも受け取られ、自民党内で波紋を広げていました。

これについて二階幹事長は12日の会見で、「政策については政調会長の意見は十分尊重しているが、選挙は幹事長の責任でやる。しっかりと対応しますから、ご心配なきよう」と語り、不快感を示しました。また、「政局にならないということか」と問われると、「当然です」と述べ、下村政調会長の発言を火消しする形となりました。

衆院北海道2区補選は、東京地検が贈収賄の疑いなどで家宅捜索を行った、自民党・吉川貴盛元農水大臣の辞職に伴うもの。参院長野選挙区補選は、昨年12月に立憲民主党の羽田雄一郎議員が死去したことを受けたもので、どちらも自民党にとっては厳しい戦いになるとの見方が大勢を占めています。