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対策なければ約42万人が死亡 専門家試算

2020年4月15日 11:59
対策なければ約42万人が死亡 専門家試算

新型コロナウイルスについて厚生労働省のクラスター対策班の専門家は、対策を何も取らない場合、死亡する人は約42万人にのぼるとする試算を公表しました。

厚生労働省のクラスター対策班のメンバーである北海道大学の西浦博教授らは、15日午前、症状が重篤な患者と死亡者の推計人数を公表しました。人との接触を減らすなどの対策を取らない場合、人工呼吸器などが必要となる重篤な患者は、流行が収まるまでに約85万人にのぼると推計しています。

流行のピーク時、高齢の重篤患者は人口10万人あたりでみるとおよそ230人と推計されますが、使える人工呼吸器は10台程度で、大幅に不足すると指摘しています。

こうしたことから西浦教授らは重篤患者の49%にあたる約41万8000人が死亡すると予測しました。

西浦教授「メリハリをもった(人との接触)削減を目指していただきたいと思います。飲食店は必ずしも休業していない時があります。東京都だけでいうと、居酒屋さんで感染した曝露した可能性のある方が、私たちだけで把握しているだけでも10名以上いらっしゃるんですけど、向かい合ってお食事をすることのリスクというものを皆さんでもそろそろ認識していただきたい」

西浦教授らは、感染拡大を食い止めるには、人との接触を80%減らすよう強く呼びかけています。