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電車もないけど「住みたい田舎」1位のワケ

2020年1月17日 18:50
電車もないけど「住みたい田舎」1位のワケ

「住みたい田舎」ランキングが発表された。人口10万人未満の部門で1位に選ばれたのは、大分県の豊後高田市。豊後高田市は、8年連続ベスト3に入っている。都会からの移住も相次ぐという、その魅力とは?

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大分県豊後高田市が今、注目を浴びている。都心部から移住を希望し、空き家を見学しに来る人が絶えない。地方の過疎化が続く中、4年連続で、およそ300人という高水準の移住が続いている。

実は、月刊誌「田舎暮らしの本」が発表した「住みたい田舎ランキング」の人口10万人未満の自治体の中で1位を獲得。しかも2年連続だという。

しかし、市内を取材すると…吉野家やスターバックスなど大手飲食店は軒並み、未進出。豊後高田市には、電車も通っておらず見かけるのは自然や昭和レトロなまちの光景ばかり。人々はどこに魅力を感じて移住するのだろうか?

東京から移住して5年の、嶋さん一家を訪ねた。嶋さんの家の敷地は全体で“1万平米ぐらい”だという。庭は野球場のグラウンドに匹敵する広さ。小学生の娘らはかけっこや手づくりのブランコで遊ぶのが日課。また、学校給食は中学校まで無料だという。

嶋さん「どんだけ叫んで騒いでも周りから苦情もこないので、のびのびとしている」

また、およそ20畳以上の玄関にはスズメの巣の跡があり、嶋さんはこの昔の名残がお気に入りだという。

購入金額は、築100年以上の古民家と1万平米の土地合わせて2000万円。現在、豊後高田市は、こうした古民家を76軒紹介中。例えば、築35年5DKの住宅は、家賃3~4万円。

豊後高田市 地域活力創造課 大塚佳代係長「リフォームに関しては半分で上限40万円、荷物の片付けに関しては10万円まで補助」

また、豊後高田市民になると、こんな特典が――。

ながまつ内科・小児科クリニック 永松秀康院長「18歳高校生まで、通院・入院全て無料化になっています」

高校卒業までは医療費が無料なのだ。豊後高田市は、今後も、子育て環境をより充実させ、移住の促進を図る。