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時代を映す鏡…変わるカレンダー 令和は?

2019年12月7日 17:57
時代を映す鏡…変わるカレンダー 令和は?

カレンダーは「時代を映す鏡」とも言われている。令和の時代に入り、カレンダーは時代とともにどのように変化したのだろうか。

東京都内のカレンダーの展示会場には、来年のカレンダー約150点が展示されている。近年、卓上カレンダーの人気が高まっているという。特に健康や防災カレンダーの中にあるアドバイスについては、翌年以降も生活に役立つと好評だ。

そして、来年のポイントは新元号・令和と書かれたカレンダー。去年の今頃は、新しい元号が決まっていなかった。「令和」の文字がついにカレンダーに入る。

日本のカレンダーは戦後になってから多様化していく。戦前は「日めくり」が主流だった。大手カレンダーメーカー「株式会社トーダン」の強口社長は長年、カレンダーの変化を見守ってきた。これまで集めたカレンダーは1000点以上になる。

強口社長「住宅事情によって変化してきた。バブルくらいになると人々のマインドが高くなった」

昭和20年代以降は、ふすまや障子といった日本家屋に合わせた山水画などの絵柄で、照明が今よりも暗かったため、「文字が大きく、太い」といったカレンダーが好まれたという。

そして、昭和の終わりから平成初期のバブルの時代になると、贅(ぜい)を尽くしたカレンダーが登場する。シルク100%の生地に全て手書きで絵を描いたカレンダーは限定3000部で、同じ絵はない。1部2万5000円で、完売したという。

しかし、バブル経済は崩壊。平成の時代になると、コストを抑えたカレンダーが主流になってきたという。

そして時代は「令和」に。カレンダーもさらに変化している。カレンダーを扱っている出版社を訪ねた。この出版社では、2020年用に40種類のカレンダーを制作した。

株式会社インプレス・山内編集長「好きなもの、いろいろなものを選んでいただいて、結果、いろんなニーズをとらえた商品が増えたと」

その一つがSNS上で人気の高い写真を使った風景カレンダー。「SNSで見つけた写真を飾りたい」との声に応え、企画した。また、好きな世界に浸ってもらおうという商品が人気を集めている。

株式会社インプレス・山内編集長「(Q.このカレンダーは何の変哲もないように見えますが?)ハリー・ポッターということで、魔法の仕掛けを施しております」

秘密はペンライトにある。絵柄をライトで照らすと、文字や絵が浮き出てくる。表面に特殊印刷を施し「ハリー・ポッター」の世界を楽しめる仕掛けになっている。

インプレス・山内編集長「スケジュール確認にとどまらない、いろいろな機能を持ったカレンダー商品が増えて、ゆくゆくは選べるカレンダーの幅が広がれば」