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忘年会の季節に増加…“忘れ物”どう防ぐ?

2019年12月6日 20:32
忘年会の季節に増加…“忘れ物”どう防ぐ?

忘年会など、外でお酒を飲む機会が増えるこの季節。同時に、忘れ物の数も、多くなる時期だという。苦い経験をしたことがある方も多いのではないだろうか。そうした中、忘れ物を防ぐ最新の技術が、次々と開発されている。

◆年の瀬は、忘れ物が一番多い時期

年の瀬も近づき、いよいよ忘年会シーズン。飲み過ぎるとやってしまいがちなのが“忘れ物”。

地下鉄の忘れ物が集められる『東京メトロ お忘れ物総合取扱所』では、一日に届く忘れ物は約1300個。まさにこれからが一番多い時期だという。(東京メトロ・昨年度の忘れ物件数 1位:12月の約6万2000件、2位:7月の約6万件、3位:9月の約5万9000件)。

どうすれば防ぐことができるのか。

◆忘れ物を知らせるアプリ

よく忘れ物をするという男性は、“ある対策”をしていた。

30代会社員「私から財布が1キロ以上離れると通知がくるアプリがある」

今、利用者が増えている、忘れ物を知らせるアプリ。開発している会社の1つ、東京・千代田区の『MAMORIO』を訪ね、実際にそのサービスを試してみた。

鈴江キャスター「どうやって使うんでしょうか」

泉水亮介取締役「こちらの小さなタグをなくしたくない物に、財布に入れていただいて」

すると、専用のアプリが財布の位置を定期的に記録する。財布を会社に忘れてしまったと想定し、外に出てしばらく歩くと──

──ピコン♪

鈴江キャスター「今、反応がありました」

60メートルほど離れると“忘れ物のお知らせ”が届き、地図で財布の位置を確認することができる。

さらに、屋内で財布を見失ったときに役立つ機能も!

鈴江キャスター「ハンモックのあたりですかね。赤いのがいっぱい出てきた」

アプリの画面を見ると、空中にたくさんの赤い丸が。これをたどっていくと──

鈴江キャスター「赤い丸が示しているここに、財布発見しました」

アプリが、色の変わる丸を画面に出すことで、財布との距離を教えてくれる(MAMORIOシリーズ 1個2480円(税別)~)。

◆アイデア1つで忘れ物ゼロに!

こうした最新技術で忘れ物ゼロを目指す商品がある一方で、北海道には、アイデア1つで忘れ物ゼロを達成した場所が!

北海道・伊達市の有珠山SA。忘れ物をよくする場所というイメージが強いトイレだが、鍵が小物置きになっていて、外に出るには必然的に手に取ることになるのだ。

NEXCO東日本によると、この鍵を導入したトイレでは、導入前54件あったという忘れ物。しかし、このデザインを導入したことで、なんと忘れ物ゼロに!小物類の忘れ物件数は、同様のトイレを設置した5つの施設で、2017年度は54件だったところ、2018年度は0件になったという(※年度末までの約8か月間)。

トイレを使った人は──

トイレの利用者「物があると絶対に取って出られるので、いいかなと思う」

トイレでの忘れ物対策は他にも。愛知・豊田市の鞍ヶ池PAで、スタッフが携帯電話を忘れてみると──

──忘れ物があります。(アナウンス)

アナウンスや光でお知らせした。天井にあるセンサーが入室前後の状況を比較。ものが増えていると、忘れ物だと判断する。

◆忘れ物を少なくするコツは?

では、最先端の技術に頼らず忘れ物を少なくするコツはないのか。人為的ミスに詳しい産業技術総合研究所の中田亨博士に聞いてみると──

中田亨博士「決まったタイミング、決まった場所、決まった手順で必ず忘れ物をチェックすると。例えばお店から出る、出口に出る時に財布と腕時計と携帯電話とハンカチというふうに、全部そろっているかなと確認する」

他には、荷物は1つにまとめる、忘れ物チェックは立ち止まって行う、などがあるという。