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10円たこ焼き“買い方”にも込めた優しさ

2018年11月13日 14:07
10円たこ焼き“買い方”にも込めた優しさ

7個入りで10円のたこ焼き――木曜日の午後3時、たこ焼き屋の前に子どもたちの長い列ができていました。

子どもたち「熱いけどおいしい」「うん!おいしい」

7個入りで小学生は10円、中学生は30円、高校生が50円です。買えるのは子どもだけで、大人は買うことができません。

たこ焼きを作るのは水野晃男さん。通称・げんこつおじさんと呼ばれています。その理由は「拳骨(げんこつ)箱」と書かれた箱にあります。お金を握りしめた手を箱に入れ、支払うから拳骨箱なのだそうです。箱の底にはタオルがしかれていてお金を入れた際に音がしないようにしています。

水野さん「お金がないときでも、げんこつを入れて(お金を)入れるふりしたらたこ焼きが食べれる」

小さい頃、母子家庭で苦労した水野さん。お金がない子どもでもお腹いっぱい食べてもらいたいという思いからこの仕組みにしました。

普段は地元の道の駅で店長をしていますが、自分が休みの木曜日、午後3時から6時まではたこ焼き屋をやっています。材料のタコや天かすなどは自腹でまかなっていますが、ネギは知り合いの農家さんからのおすそわけです。

水野さん「(お金を)入れられる子もおるし、入れられへん子にはちょっと酷なのかもしれへんけど、げんこつ入れて、おっちゃんの焼いたたこ焼きが食べられたら、何か感じてくれよる思うんです。子どもらなりに何か感じてくれよったらええなと」

たこ焼きは、滋賀県草津市の出会いのひろば前で販売しています。


【the SOCIAL lifeより】