ソウル特派員に聞く “コロナ感染者”急増 韓国の最新情報

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福岡2021.11.24 18:30

シリーズでお伝えしている「第6波に備える」。韓国と中継をつなぎ現地の最新情報をもとに、日本での備えについて考えます。FBSソウル特派員の河中さん。

■河中記者
「私はソウルの若者の街、弘大というエリアにいます。午後5時を過ぎて、人通りも増えてきました。韓国では11月1日から規制が大幅に緩和されたんです。それまでは、もっとも厳しい時で飲食店の営業時間は午後9時まで、夜の会食は2人までに制限したこともありました。いずれも罰金が科される厳しい対策でした。これが一気に緩和され、飲食店の営業時間の制限はなく、ワクチン接種などを条件に最大10人までの会合が認められました。政府のこの対応が、ここまで感染が拡大した要因の一つとみられています。」

9月以降の韓国の新規感染者数の推移です。1日あたり2000人前後で推移する中で、11月1日に規制が緩和されました。24日の発表で、初めて4000人を超え、4116人となり、過去最多を更新しました。

■松井キャスター
「ソウルの河中さんに聞きます。なぜ韓国政府は規制緩和に踏み切ったんですか。」

■河中記者
「やはり経済を回していかないといけないということがあります。飲食店への厳しい営業制限が長引き政府への不満は高まっていました。それで政府は、ワクチン接種を完了した人が増えれば、日常生活の回復に移行すると前々から宣言していたんです。規制緩和に向けて、若者を中心に期待も高まっていたので、ご覧いただいているように人の動きも活発となり、感染の増加につながってしまったと言えます。さらに、だんだんと寒くなる時期と重なり、換気がしづらくなっていることも要因の一つと考えられると保健当局も話しています。この点は、日本でも今後注意した方がいいと思います。」

■若林キャスター
「ここまで感染が拡大し、医療体制は追いついているんですか。」

■河中記者
「実は韓国政府はある程度、感染者が増えることは織り込み済みでした。文在寅大統領は21日、国民と対話する(テレビ)番組で、「感染者の増加は予想していた」と述べました。具体的には「5000人から1万人程度まで感染者が増えることを想定して準備した」として、感染者数が増加だけで、現在の規制緩和を「中断することはない」と強調しました。ただ、問題は重症者の増加です。規制緩和後から増加傾向にあり、24日の発表で586人とこちらも過去最多を更新しました。ソウルを含む首都圏の重症者用の病床稼働率は8割を超えています。24日朝、金富謙首相は「首都圏はいつでも非常計画の発動を検討すべき差し迫った状況だ」と述べ、11月から緩和していた対策を再び一部、強化する可能性を示唆しました。ここまで重症者が増えることは韓国政府にとって想定外・誤算だったと言えます。」

■今村さん
「日本ではいまのところ感染を抑え込めていますが、日韓の違いを何か感じていますか。」

■河中記者
「なぜ日本だけが感染を抑え込めているのかと、不思議に思うことがあります。韓国では、人口の79.1%が接種を完了しています。ワクチンの確保に苦戦した時期もありましたが、現在は日本よりも高い割合となっています。ただ、接種を完了した人が感染する『ブレークスルー感染』が増えてきています。接種から時間がたって、免疫効果が低下した高齢者などから多くの感染者が出ています。この2週間の60歳以上の感染者のうち、『ブレークスルー感染』は、8割を超えていて、韓国政府は接種の効果が急激に落ちているとみています。」

■松井キャスター
「『ブレークスルー感染』は、日本でも懸念されていますが、韓国では、どのような対策をとっていますか。」

■河中記者
「3回目のワクチン接種となる追加接種です。韓国では、追加接種は2回目の接種から6か月が経過した人を対象としていました。しかし、『ブレークスルー感染』の予想以上の増加を受け、60歳以上は4か月後、50歳代は5か月後に時期を早め、さらに、積極的に受けるよう呼びかけています。」

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