古民家空き家で街再生 高岡市金屋町

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富山2020.11.18 19:23

 高齢化や少子化などで、全国的に「空き家」が問題化し、県内でも砺波市などで空き家解消への取り組みが進んでいます。この空き家の問題に、高岡市では古民家を改修して活用する動きが活発になってきています。街の再生に向けて、課題を強みに変える取り組みを取材しました。梅本記者のリポートです。

 先週金曜日、高岡市金屋町に古民家をリノベーションしたヘアーサロンがオープンしました。

 内田達久さん
「やっぱりここから見たときの雰囲気が、なんとなく、僕の中では少しあって。中庭がある美容室っていうのが、やっぱりこの辺にはないんじゃないかなって。私自身が、普通の美容室はもうあんまり作りたくなかったんです」

 高岡市で生まれ育った内田さん、ほかの場所での出店も考えましたが金屋町の伝統的な雰囲気に魅かれたといいます。

 内田達久さん
「伝統産業、由緒ある街だったんで若干怖さはあったんですけど、いざここに出店してみたら皆さん優しくてよくしてくれて、やっぱりここを選んでよかったなと思ってますよ」

 一方こちらは、「さまのこ」と呼ばれる千本格子やこけら葺きの屋根が特徴の建物。30年近く空き家だった2棟が、ホテルに生まれ変わりました。

 同じ町内で銅器製造業を営む四津川元将さんが代表を務める合同会社が運営します。

 四津川元将代表
「高岡銅器の魅力を伝えられて、お客様が高岡銅器はいいなあと思ってもらえるような、役割も果たしてくれたらいいなと思ってます」

 宿泊は、1棟貸し。来月17日にグランドオープンの予定です。

 四津川元将代表
「最終目的地として金屋町を選んでもらえるような役割を、このホテルが果たせたらいいなあというふうに思っています」

 古い建物が立ち並び昔ながらの風情が魅力の金屋町ですが、実際は、高齢化や少子化で空き家となった古民家が増え、いまは190世帯のうちの1割が誰も住んでいない状態です。

 町で空き家対策に取り組んできたNPO法人の加藤昌宏理事長です。

 加藤昌宏理事長
「ホームページやSNSで発信しても、空き家っていうのは平面でしか見れない。じゃあ隣にどんな人が住んでいるのか、その空き家の基礎はどうなっているのか、水回りどういう費用がいるのかというのをですね、やはり現地に来て体験してもらって、地元の方とも触れ合っていただくと」

 会員や市の支援を受けながら、プロジェクトはこれまでにおよそ10軒の古民家を再生に導きました。

 なかには、鋳物とガラスを融合した展示館も。

 加藤昌宏理事長
「やっぱり時代のニーズに合ったようなPRしていかないと、なかなか自分たちの町の良さを伝えきれない面があるんじゃないかなと」

 このゲストハウスも、町の雰囲気を体感できるよう、加藤さんらが古民家を改修して整備しました。

 ここに滞在する郡順治さん。愛媛県の彫刻家で、福岡県で開催されたことしの国際彫刻ビエンナーレで大賞を受賞し、作品を制作しています。かつて高岡で仕事をしていた郡さん。高岡以外での創作活動は考えられないといいます。

 さまのこハウスに滞在する 郡順治さん
「技術を持ったプロフェッショナルがたくさんいるんで、自分がやりたいと思って叶ったようなことを相談できるところがたくさんあるっていうのが、こういう金属、すごく魅力的ですよね」

 高岡鋳物発祥の地として、400年以上の歴史を誇る金屋町。作家の創作活動の拠点として、市も期待を寄せています。

 高岡市 高橋市長
「多くのアーティストの方々とかこういう創作活動やってらっしゃる方々に知ってもらって、それなら俺もやってみようかって思ってくれたら嬉しいですね」

 地域の課題を、町の強みに。積み上げてきた取り組みが、カタチになろうとしています。

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