知事選告示まで1か月 各陣営の動きは

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富山2020.09.07 19:18

 来月8日に告示される県知事選挙まで、あと1か月となりました。知事選担当の岸谷記者です。

 まずは、立候補を予定している3人の顔ぶれです。現職で5期目を目指す石井隆一さんと新人の新田八朗さん、そして川渕映子さんです。この3人で顔ぶれが固まったとみて良いと思います。

 それとともに、政党などの支持状況も概ね固まりました。

 石井さんは自民党、公明党、国民民主党のそれぞれ県組織の推薦を得ているほか、 連合富山、県民社協会の推薦も取り付けています。

 新田さんは「ワンチームとやま」のスローガンのもと、県民党を掲げながら、富山維新の会の吉田代表、柴田参議院議員が「個人として」支援することを打ち出しています。

 川渕さんは、県内で野党共闘を進めてきたオールとやま県民連合が設立した政治団体「いのち支え合う県民の会」に擁立されました。共産党や県労連などで組織する市民団体も、川渕さんを「応援」するとしてします。

 一方、県議会に議席がある政党の中でまだスタンスが決まっていない社民党県連は、今月中旬にも何らかの意思を示す見込みです。

 保守分裂の要素も含んだ激戦が予想されるだけに、各陣営はすでに事実上の選挙戦に入っています。

 それぞれの陣営の取り組みや訴えです。

 石井隆一さん「県政の総仕上げをさせていただきたい、その機会をいただきたい。今回の選挙はかつてないたいへん厳しい選挙だと思っております。しかし何としても県民の皆様のご支援、ご支持をいただいてこの戦いに勝ち抜いて、富山県をもっともっと元気に」

 現職の石井隆一さんは自らの選挙で初めて、告示前に街頭活動を始めました。またミニ集会をこまめに行うなど、これまでにない態勢で活動を行っています。

 政策パンフレットには「5期目のビジョンと公約」として、コロナ不況からの反転攻勢、北陸新幹線の大阪延伸など5項目を掲げています。具体的な公約は今後、推薦する県内の政党や政治団体との政策協定を基に練り上げるとしています。

 自民党の県選出国会議員や県内市町村長のうち13人が支持を表明したうえ、自民党や公明党などの地方議員の多くが「参議院選挙並み」の活動に動いています。

 さらに夫人の志保子さんも…。
志保子夫人「(知事は)若いからできるというものでもありません、やはりそれなりの修業を積んで、経験を積んで、それを生かせる立場でないとできない仕事」

 公務で活動に制約が出る本人を支えています。

 さらに支援を表明した各種団体もすでにフル回転で動き、そのままの勢いで告示後の選挙戦本番につなげたい考えです。

 3人の中で最も早く立候補を表明した新人の新田八朗さんは、JC=日本青年会議所時代の人脈などを基に連日、ミニ集会や講演会といった活動を精力的に続けています。

 新田八朗さん「きょうここにおいでになった皆さんの周りにどうか新田支援の輪を広げて頂きたい。格差のつくかもしれない地方の時代、この地域の経営をどうか私にお任せいただきたいとお願いをいたします」

 活動には支援の立場を明確にしている富山市の森市長や、一部の自民党地方議員らも参加しています。

 先月の講演会では、森喜朗元総理大臣からの応援メッセージが流されました。

 森喜朗元総理大臣「どうぞ皆さんにいろいろなことを気兼ねをせずに、自分たちの手で自分たちの好きな人を選ぶんだと、今度の知事選は大事な選挙だと認識をしてほしいなと願っております」

 また基本政策として、新型コロナウイルスの影響から抜け出すため経済へのスピード重視の支援を最重要課題とし、名前にちなんで8つの重点政策を発表しました。

 陣営は、政策の浸透にも力を入れていく方針です。

 そして、先月31日になって立候補を表明したのが、新人でNGO「アジア子どもの夢」代表の川渕映子さんです。5日に行った
後援会の事務所開きで、県政運営への考え方を語りました。

川渕映子さん「声を集めて、私の方に持ってきてこれからの県政は何が足りないか、ということを作り上げることができる。これは今までの県知事とは違うやり方」

 事務所には、被災地支援などのボランティア活動で得た仲間や支援する市民団体のメンバーなど、およそ100人が集まりました。

 東北AID 岸順子さん「ここに書いてある政策、見る人によっては淡い夢のように思うかもしれません。川渕さんはここに書いてあること全部日々行っている方なんです」

 立候補表明から連日、県内各地で街頭活動を行っています。子どもの教育支援として少人数学級を目指すことや幼児教育・保育の無償化については、所得制限をなくすことなどを訴えています。

 また小水力発電の充実など、原子力発電所に頼らないエネルギー政策を目指しています。他の2人に比べて遅いスタートですが、唯一の女性であることも訴えながら、支援の輪を広げようとしています。

 この土日も各陣営が集会や街頭演説を行うなど、すでに選挙戦さながらの様相です。いっぽうで今月16日に選出が想定される新しい総理大臣のもとで衆議院が早々に解散され、総選挙と知事選の
「ダブル選挙になるのでは」という見立ても出ています。

 石井陣営の中核を担うことになる自民党県連は「万が一、総選挙とのダブル選挙になった場合も、しっかり対応できるように準備をする」としていますが、そうなった場合は、県選出国会議員の秘書が知事選対応から外れ、実働部隊が手薄になることが考えられます。

 新田陣営はダブル選挙になった場合のことは「特に考えていない」としていますが、支援団体の代表を務める高田順一さんは衆議院富山1区選出の自民党現職・田畑裕明議員の後援会長でもあります。

 また今回「個人として」新田さんの支援に回る富山維新の会の吉田豊史代表は次の衆院選でも富山1区から立候補の意思を示していて、仮にダブル選挙となれば対応を迫られることになります。

 そして川渕陣営は、ダブル選挙になった場合は「有利に働く」と考えています。知事選と衆議院選挙が重なれば投票率が上昇し、陣営が取り込みたいと考えているいわゆる「無党派層」の票をさらに多く獲得できると期待しています。

 今回の知事選は、およそ半世紀ぶりに保守系候補が現職・新人に分かれて名乗りを上げるなどしているため、関心が高まっています。

 知事選挙はむこう4年間の富山県政のかじ取り役を決める重要な選挙です。とくに今回は新型コロナウイルス感染症による経済や暮らし全般へのダメージにどのような手当てを行っていくかが、大きな課題です。

 候補予定者は、県政にどう取り組むか、この先投票までの間に具体的に語ってほしいと思いますし、私たち有権者もそれぞれの訴えを見極め、投票という形で意思を示し「知事を決める」ことが大切だと思います。

 知事選は10月8日告示、25日投票の予定です。

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