鳥取の「麒麟獅子舞」デジタル技術で後世へ モーションキャプチャーで手足の動きをデータで保存 

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鳥取2021.04.29 19:37

鳥取県東部を中心に伝わる伝統芸能・麒麟獅子舞。担い手不足の問題が深刻になる中、最新技術を使ってその「舞」を後世に残そうという取り組みが始まっている。
国の重要無形民俗文化財に指定されている、麒麟獅子舞。鳥取県東部と兵庫県北部に伝わる伝統芸能で、黄金に輝く麒麟の頭と独特の舞が特徴だ。
去年11月、鳥取市の宇倍神社では、江戸時代から300年以上続く麒麟獅子舞を後世に残そうと、最新のデジタル技術を活用したある取り組みが行われた。舞い手の手首や足首、頭などに特殊な装置を取り付け、実際に舞ってみると、舞い手と同じ動きがコンピューター上で再現される。これはモーションキャプチャーという技術で、体に取り付けた17個のセンサーが動きを読み取り、3次元のデータで残すことができるのだ。
麒麟獅子舞をデジタル化する背景には、後継者不足の問題があったという。
宇倍神社麒麟獅子舞保存会 矢芝康夫さん:「自分から下が入ってこないので僕がずっとやらないといけない。体力的にしんどいんです。腰や背筋にくるので。どうにか次の人に教えたい」
頭の重さはおよそ10kg。年々、体力的に舞うのが難しくなる一方、いまだに後継者はいない。若い世代が入っても、進学や就職などの理由で県外へ出てしまうため次世代の担い手が定着しないと言う。そこで、麒麟獅子舞を後世に残すため、麒麟のまち観光局が3Dデータ化を企画したのだ。
撮影からおよそ5か月がたった29日。3Dデータが完成し、舞い手とともに映像の試写が行われた。♪保存会「すごい!」「蚊帳を被ってると見えない画だもんね」完成した映像は、本来外からは見えにくい頭を動かしている手の動きなど、緻密に再現されている。麒麟のまち観光局 石塚康裕事務局長「仮に伝承が途絶えたり歴史的な研究をしたいときにこれが今後100年後、300年後に確実に残るものを今回残すことができた。ここに一番大きな意味を感じている」
宇倍神社麒麟獅子舞保存会 矢芝康夫さん「100年後とかでもこういうことがあったらやってみようかなという時にこれがきっかけでまた舞う人が増えて、そこでまた盛り上がってという風になればいいと思う」
企画した「麒麟のまち観光局」は今後、伝統芸能の保存に役立ててもらうため鳥取市や宇部神社などと活用方法を協議することにしている。

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