宇奈月温泉の旅館 鉄道ファンの聖地に

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富山2021.11.24 12:09

 新型コロナで大きな影響を受けた黒部市宇奈月温泉の旅館で今、客足の回復に向けた新たな取り組みが進んでいます。それは、鉄道ファンにアピールしようというリフォームです。

 黒部市宇奈月温泉の「ホテル黒部」です。今月、客室2部屋を活用してのリフォームが行われていました。

 Q今これ何をしてらっしゃるんですか?

 プラレールレイアウター 岩崎哲哉さん
 「ホテルの中にプラレールを作っているところです」

 レールが部屋の中に縦横無尽に張り巡らされています。鉄道模型が走る部屋に改装しているのです。

 ホテル黒部 中島勝喜社長
 「必ずお子様が『わ、すごい!』って絶対言うと思うんですね。本当にこう誰もがこういうもの見て、笑顔になっていただけると思いまして。誰も手を付けてないカテゴリというのは、どんなものがあるのかと考えた結果、こちらのほう(鉄道模型)を私は選んだと」

 宇奈月温泉は、新型コロナウイルスの感染拡大で客足が激減。ホテル黒部も、緊急事態宣言が出た去年の春は休館を余儀なくされ、富山にまん延防止等重点措置が適用されたことし8月には、500人以上のキャンセルがでるなど、かつてない厳しい状況が続きました。

 そこで中島社長が考えたのがホテルを「鉄道ファンの聖地」にすることです。

 ホテル黒部は、黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が対岸を走る風景を眺められるという好立地にあります。多くの鉄道ファンが度々宿泊していたこともあり、自らも鉄道好きの中島社長が今回のリフォームに踏み切りました。

 ホテル黒部 中島勝喜社長
 「全く知らない人たちがここで8人集って、好きなものでつながっていられると、ここで新たな8人の方々交流が生まれたり。お子様とお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんとの新たな絆とか喜びとかを創造できる場であったらうれしいなって思います」

 クラウドファンディングで募った186万円のほか、県新世紀産業機構のリバイバル補助金200万円を活用しています。

 組み立てには、県外からも鉄道模型ファンらが駆けつけてくれました。

 プラレールレイアウター 岩崎哲哉さん
 「これが出来上がったのをお子さんとかが見てくれて、楽しんでくれるのが、僕らとしてもうれしいので、そんな風景を思い浮かべながらというか」

 リフォームしたのは14畳の和室2部屋。ひとつは、子ども向けの鉄道模型のレールが敷かれた部屋です。立体的に組み上げられたレールをおもちゃの列車が走ります。乗り物好きな子どもたちが楽しめる部屋にします。

 もうひとつは、本格的なNゲージの鉄道模型が走る部屋です。この日は、鉄道模型の試運転が行われていました。北陸新幹線など様々な列車を走らせます。風景を再現するジオラマも常設する予定です。また、壁にはポスターや鉄道グッズ、映像設備なども備えた鉄道ファンにアピールするスペースに仕上げます。

 鉄道模型ファン 平崎将英さん
 「今、殺風景な板一枚に線路だけなんですが、街並みができていって街がだんだんできていけば、もう何て言うんですかね、やっぱり鉄道模型ファンとしての血が騒いできますね。トロッコ電車みながら、第一閉塞進行なんてやりながらできたら最高ですよねハハハ」
(※閉塞:衝突を防ぐためほかの列車が入らないようにする信号システム)

 中島勝喜社長
 「コロナの時期がなかったら、私どもの旅館も変わるということが、ひょっとしたらなかったかもしれないなと、今は前向きに捉えています。我々が楽しい旅館を作って、お客様をたくさん笑顔にしていくと、笑顔を想像する旅館でありたいなと、これからもありたいと思います」

 コロナに負けない。そんな気概が生み出した新たな取り組み。来年1月からの一般客利用開始に向けて、準備が進みます。

 鉄道模型は、トロッコ電車の模型も走らせることを計画しているということです。

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