地震救助の男性 追悼の曲に込める思い
こちらはニュージーランドの男性が動画投稿サイトのユーチューブに投稿した映像です。演奏している曲は2011年2月のニュージーランド地震で犠牲になった人を追悼するのために、男性が自ら作りました。投稿した男性に、曲に込めた思いを聞きました。
ニュージーランドの国立追悼施設で奏でられるチェロとピアノ。この映像を投稿したのは、自ら曲を作りピアノを弾いている、牧師で音楽家のクリス・べインズさんです。
クリスさん「地震の起きた日は、救急車に乗る救命士として働いていて、訓練をしていました」
10年前のあの日、救助活動に従事していたべインズさんが急きょ派遣されたのは、富山外国語専門学校の生徒たちが犠牲になったCTVビルの倒壊現場でした。
クリスさん「一瞬で世界が変わりました。数時間も経たずに、崩壊して燃えるビルからは煙が上がり、たくさんの遺体があり、文字通り見たことのない世界でした」
体験したことのない数の遺体を運び、その中には日本人の姿もあったといいます。あれから10年、地震の記憶を風化させないために追悼の曲を作ろうと決意しました。
クリスさん「信じられないような悲しみを表現するだけではなく、あの日を回想して癒しへつなげることができればと思いこの曲、ビデオを製作しました」
被災者や遺族が、希望をもって前へ進めるように。そんな思いを込めて、べインズさんは22日、現地での集会でピアノを奏でました。
また、追悼式ではクライストチャーチ市のダルジール市長が「この悲劇を通じて永遠につながっている」と日本人の遺族に呼びかけました。
クリスさん「富山の遺族のみなさんにお伝えしたいことがあります。私の思い、祈りはみなさんとともにあります。クライストチャーチにいらっしゃることができないのは、とても心苦しく残念に思います。そんな中でも、この曲が支えになればと思っています。みなさんの愛した家族、そして皆さん自身に捧げた曲です。ニュージーランドに来られない今だからこそ聞いていただければと思います」
クリス・べインズさんが制作した曲は「YouTube」で見ることができます。英語の表記で「From the Rubble」と検索してください。
※クリスさんのホームページ
www.krisbaines.com
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