命を守る仕事 富山県内の救急現場のいま

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富山2021.09.14 19:21

 事故や病気などの緊急時に患者の搬送にあたる救急隊。しかし、13日は砺波消防署の職員が感染するなど、救急現場にも新型コロナが影を落としています。患者の命を守りつつ、自らも感染から身を守らなくてはならない救急現場の今を取材しました。

 「緊急出動、富山市町村2丁目、出動隊、富山救急、以上」

 出動要請が入り、急いで車に乗り込む救急隊員。その姿をよく見てみると…手袋に、2重のマスク、そしてゴーグル付きのヘルメット。富山市消防局では、県内で新型コロナウイルスがまん延し始めた去年4月から、すべての救急出動で必ず感染防止対策をして現場に向かっています。

 搬送した人が感染していながら、無症状の場合や、検査をしてはじめて陽性とわかるケースがあるからです。

 富山市消防局 救急課 高澤賢司副主幹
 「どこでだれがり患しているかわからないという状況の中で、隊員を守るのが一つですし、隊員がほかの患者に媒介してうつす危険もあるので、すべての患者に対してフル装備で臨むということになっています」

 一方、保健所などからの連絡で搬送する人が陽性患者と事前にわかっている場合には、より厳重な防護服で出動します。衣類の袖口などにテープを貼って隙間をなくし、肌の露出を極限まで少なくしたスタイルなのですが…

 隊員
 「視界とかがゴーグルとかを付けていますので普段よりは見にくいなというのはありますし、8月とかの時期は夏場はとても暑いですね」

 …現場で対応する隊員は一苦労です。

 そして、搬送には患者が入る空間をビニールシートで覆った、コロナ患者専用の救急車を使用し、搬送から戻ってきてからも車内やストレッチャーの消毒作業を行うなど、感染対策を徹底しています。

 富山市消防局 救急課 高澤賢司副主幹
 「隊員が一旦り患してしまうと、消防署は24時間勤務の者もいて、生活を共にしている者もいるので、消防署の中で感染症がまん延すると消防署の機能を失ってしまうという危険もあるので絶対にもらわないという気持ちで臨んでいます」

 1日の新規陽性者が100人を超える日が続き、月全体では合わせて2085人が感染するなど県内でまん延していた先月。

 救急隊にもその影響は大きく、富山市消防局がこれまでに新型コロナ患者を搬送した122件のうち先月の1か月間だけで48件と全体のおよそ4割を占めました。

 これまでに医療機関への受け入れを断られるケースは発生しておらず、現在も少しずつ状況が落ち着いてきてはいますが、現場の救急隊は、今後、感染が再拡大した場合、活動が機能不全に陥ることを懸念しているといいます。

 富山市消防局 救急課 高澤賢司副主幹
 「今のところ、(感染者が)多いなと体感しながらも、救急サービスをしっかり提供できていると思っているが、今後感染爆発が起きたときに救急活動に支障をきたすのではないかということについては懸念を持っています」

 現在は、感染拡大を防ぐために救急車に家族や知人が同乗することができなくなっていて、救急隊は現場を離れると患者の詳細な情報を把握するのが難しいことがあるといいます。今後も救急サービスを機能し続けるためにも、ひとりひとりが感染防止意識を高く持つことが必要です。

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