食で富山を元気にしたい!経験を糧に挑む大学生

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富山2021.04.05 19:30

 コロナ禍の中、自分の進路を模索する射水市出身の大学生がこの春、新たな目標へと一歩を踏み出しました。摂食障害という経験をプラスにとらえ、食を通じた持続可能な活性化を目指しています。その思いを聞きました。

 富山市の地場もん屋総本店。この直売所でアルバイトをする女性がいました。

 買い物客「新鮮、安心、出どころがみんなわかるから。それが一番大事ね。健康が一番大事」

 射水市出身の松田茉歩さん(21)。東京大学医学部の学生です。客や生産者に声をかけ、売り場の野菜などについて熱心に話を聞きます。

 ワイエムアイ 斎藤龍太郎さん「農業とか食に関する興味を持ってくれる人がすごく少ないので少しでも多くの人に興味持ってもらえることはすごくうれしい事だと思います」

 明るく活発な印象の松田さん。今から4年前、高校2年生の時には県の高校生海外派遣事業で台湾、マレーシア、シンガポールを訪問しました。

 英語教育に興味を持ち、海外で働くことを夢見ていた高校生時代。しかし帰国後体調を崩してしまいます。病名は「摂食障害」。家庭環境の変化や受験のストレスで、食べ物を受け付けない「拒食症」になっていました。

 松田茉歩さん「いろいろ不安なことが多くて、これから一気に家族の関係が変わってどうなるんだろうとか。それに受験も加わって、誰に相談していいか分からないときに、人と食べることがすごく、人の目が怖くてその時は」

 半年間に及んだ入院生活。そこで気づいたことがありました。

 「入院生活をして普段の食事に戻った時に、ふとおばあちゃんの作ってくれたご飯が食べたくなった時期があって。誰が作ったかわかる食べ物とか、心の許せる人と食べる食事が、すごく自分の健康につながっていたのかなというのがあって」

 退院から1年半後、健康を取り戻した茉歩さんは、最難関の東京大学医学部に進学。しかし選んだのは医師への道ではありません。

 「自分の個性って何かなと思ったときに、摂食障害という経験はあまり人には言えないことだと感じていたんですけど、苦しんでいる人とか不安になっている人たちに向けて、私が経験を話すことでもしかしたらプラスになる事があるんじゃないかと思って。食と健康に興味を持ちました」

 食を通じて人を健康にしたい。新たな目標をもった茉歩さんは去年、コロナ禍でキャンパスに通えなくなったのを機に帰省し、直売所に「地元の野菜の魅力を発信する活動をさせてほしい」と申し出ました。

 地場もん屋グループ 松井遼子さん「彼女のやりたいことが、より地元の野菜や生産者のみなさんとつながって実現していけたらいいなと、願っています」

 2か月間のアルバイトを終え、先月末松田さんは授業の再開とともに東京へ戻りました。卒業後は地場産の食材の魅力を発信し、食品ロスを減らすなど、食を通して地域を元気にする活動を、ふるさと富山で実現すると誓って。

 「自分がつらかった時期を過ごした場所が富山だったというのが大きいですし、食と健康っていうのは、数値で測れる栄養の面だけじゃなくて、人とのつながりでさらに味だけじゃなくて、栄養だけじゃなくて、さらにプラスになるもの、心の栄養につながるものがあるんだな、というのを改めて実感した場所ではあります。この場所で私も他の人の元気につながる活動ができたらな、と思っています」

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