県外出身大学生が富山県内の学校で教育実習

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富山2021.06.09 18:57

 教師を目指す大学生が毎年この時期に行うのが、学校の現場での教育実習です。ことし県内では例年とは少し異なる形での教育実習が行われています。

 先月24日。

 富山大学4年 国枝由紀恵さん
 「皆さんおはようございます。富山大学からきました国枝由紀恵と言います、3週間よろしくお願いします」

 富山市の芝園中学校で3週間の教育実習を受ける富山大学4年の国枝由紀恵さんです。教育実習は地元の出身校で行うのが一般的ですが、国枝さんは岐阜県出身です。

 国枝さん
 「不安としては地元行くのも富山行くのも一緒だと思うんですけど、土地が違うと文化とかもやっぱ違うのかなと思って、自分の当たり前が当たり前じゃないみたいなのが、どれくらいあるんだろうって」

 県外出身の大学生に県内での実習を働きかけるこの取り組みは、今年度から県と富山大学が連携して行っています。

 背景には教員のなり手不足が進んでいることがあります。教員採用試験の受験者数は10年前は1100人余りでしたが、この春、採用された教員の試験の受験者数は777人で7割以下に減りました。倍率は2.3倍で、記録が残る1991年度以降で最低でした。

 県は、教員の質の確保のためにもなり手を増やそうと、大学に出向いての説明会やセミナーなどPRを強化しました。しかし、いわゆる団塊の世代の大量退職などもあり、不足を補うまでには至っていないのが実情です。

 「きょうトランプゲームするんですけど、その前にテスト直しノートの作り方を説明します…」

 そしてことしは、新型コロナウイルスの影響で県をまたぐ移動が難しくなっていることも、出身地以外で実習を行う理由のひとつです。

 新型コロナの影響は学校生活を変えたままです。給食でも机を動かさず同じ方向を向いたまま、食事中に会話はありません。

 部活動でも実際に体を動かしている時以外はマスクをしたままです。生徒と早く打ち解けたいと考えた国枝さんでしたが…

 国枝さん
 「特徴がつかめないというか、マスクの下があれば、もっとこの子の顔はこういう顔だからって、顔と名前が一致しやすいみたいなことは、あると思うんですけど…」

 それでも一生懸命接する中で、富山の生徒たちとの距離は縮まりました。

 男子生徒
 「ちゃんとダメなこと注意してくれる」

 女子生徒
「優しくて明るくてしゃべりやすい」

 国枝さん
 「実習くる前は本当にもっと、少ないんじゃないかと思ってたので、思ってたより多いし、こういう状況下であっても人間関係の作り方ってのは変わらないんだなって。めぐりめぐってこのクラスの生徒たちと会えたことは、本当に良かったので別にどこが良かったとかじゃなくて、ここが良かったなと思います」

 この実習は、富山で教員になることが条件ではありませんが、県は選択肢として考えてくれればと期待しています。さらに県は、来年度の採用に向けて、県内の大学からの推薦枠の拡大や、県外で教員になった人が富山県で教職を目指す場合に、1次試験を免除するなどの対策をとることにしています。

 コロナ禍で学校も変わったままの状況が続いていますが、実習を通して、富山の教育の現場を担う新たな人材が増えて欲しいですね。

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