奥田交番襲撃事件 初公判の法廷は

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富山2021.01.14 20:01

 事件から2年7か月、被告は何も語りませんでした。2018年に起きた富山市の奥田交番襲撃事件で、強盗殺人などの罪に問われている島津慧大被告の裁判員裁判が、14日から富山地方裁判所で始まりました。法廷で島津被告は、裁判官の問いかけに一切答えず、罪状認否についても黙秘しました。

 「島津被告を乗せた車が今裁判所に入ろうとしています」

 起訴状などによりますと、強盗殺人などの罪に問われている立山町の元自衛官・島津慧大被告(24)は、2018年6月、富山市の奥田交番に刃物を持って押し入り、交番所長の稲泉健一警視を刺し殺して拳銃を奪い、近くの小学校の正門付近にいた警備員の中村信一さんを射殺したとされています。

 逮捕時に警察官に拳銃で撃たれたけがで、車いすに乗って出廷した島津被告は、黒のスーツに白いワイシャツ姿で、長く伸びた髪を後ろで束ねていました。そして裁判長からの名前や職業の確認や、起訴内容を認めるかどうかなど、問いかけに一切答えず、黙り続けました。

 冒頭陳述で、弁護側は、拳銃を奪おうと決意したのは交番所長を殺害した後で、強盗殺人ではなく、殺人と窃盗の罪が成立すると主張しました。そのうえで、警察官を襲ったのは拳銃を奪うためでなく、自分より強い武器を持つ相手と戦うためだったと主張し、重い刑事責任を負うことは大前提としながらも、被告には他人の気持ちを理解することが苦手な自閉症スペクトラム障害の影響があったと訴えました。

 一方、検察側は被告がアルバイト先でのトラブルから社会への不平不満を高めるなかで自暴自棄となり、社会を守る存在である警察官と戦って勝利することで自分の力を誇示しようとした、と指摘しました。そして、拳銃を奪う目的で交番を襲撃したことは明らかで強盗殺人が成り立つと主張し、犯行は無差別に警察官を殺そうとしたもので、強い殺意や高い計画性があり、2人の人命が奪われた結果は重大だと述べました。

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