熊本のニュース

熊本でボランティアが復旧作業 記録的豪雨

九州を中心とした記録的豪雨の影響は続いています。3700棟以上の住宅が床上まで水につかった熊本県人吉市では、多くのボランティアが復旧作業を手伝っています。 熊本県人吉市の商店街では、12日午前10時過ぎにボランティアが到着し、復旧作業が始まっています。 12日は午前9時の受け付け開始前から、熊本県内から集まったボランティア希望者が列をつくり、1時間足らずで目標の200人を超えました。新型コロナウイルスの対策のため、ボランティアは熊本県内に住んでいる人に限っています。 熊本県内では新たに1人の死亡が確認され、亡くなった人は62人となりました。また、新たに1人が心肺停止で見つかり、6人が行方不明となっています。

熊本2020.07.12 11:56

災害ごみの受け入れが本格化

豪雨災害による県内の死者は62人になった。また県内の土砂災害警戒情報はすべて解除された。
被災地では大量の災害ごみの受け入れが本格化している。
NNN取材団・鎌田有真記者
「津奈木町で出たごみを仮置きするこちらの処分場には水に浸かった畳や布団が置かれています」
津奈木町のごみ処理場では、今月5日から災害ごみの受け入れが始まり、これまでに35トンの廃棄物が仮置きされている。
津奈木町住民課・下川博文さん
「なかなか雨ばかりで被災者も片付けできないと思います。出できるだけ私たちも復興の支援ができればと」
津奈木町では土日も受け入れを行っていて、今後も天気や被害の状況を見ながら受入れていくという。

熊本2020.07.12 11:55

熊本61人死亡 6人不明 豪雨から1週間

甚大な被害を出した豪雨災害から1週間、熊本県では61人が死亡し、心肺停止が1人、さらに6人の行方が分かっていません。これまでに住宅375棟以上が全半壊し、県は応急仮設住宅の建設に着手しました。 応急仮設住宅の建設が始まったのは人吉市と山江村です。最初に建設されるのは合わせて40戸で、来月中旬ごろの入居開始を目指しています。 全半壊した住宅は375棟以上にのぼっていて、熊本県は住まいの確保を急いでいます。 降り続く雨のため、人吉市では11日、ボランティアが活動できず、住民たちの疲労はピークに達しています。 熊本県は、12日にかけても大雨のおそれがあり、被災地は緊張が続いています。

熊本2020.07.12 00:58

被災者のための緊急災害住宅建設着手 熊本

甚大な被害を出した豪雨災害から、11日で1週間。熊本県では60人が亡くなり、7人の行方がわかっていません。県は11日、被災者のための緊急災害住宅の建設に着手しました。 熊本県では60人が亡くなり、球磨村でも22人の死亡が確認されています。また、7人の行方がわからなくなっていて、球磨村でも2人の行方不明者がでています。 対策本部では、行方不明者の捜索にあたる自衛隊や、警察の関係者が出入りしています。 豪雨災害から1週間、熊本県は応急仮設住宅の建設に着手しました。はじめに建設されるのは、あわせて40戸で、熊本地震の際のノウハウを生かし、来月中旬ごろまでの入居開始を予定しています。 被災地では、開設されたばかりのボランティアセンターが雨の影響で活動できない状況です。 被災者の方の不安な日々が続いています。

熊本2020.07.11 18:14

川が氾濫 杖立温泉に被害

大雨の被害は県の北部でも甚大となっていて、県内有数の観光地小国町の杖立温泉では連日の大雨で被害が拡大している。阿蘇郡小国町の杖立温泉では、大雨で温泉街の間を流れる杖立川が氾濫した。さらに、降り続く大雨で周辺の山で土砂崩れが起きていた。川沿いにある18の温泉や旅館などほとんどが被害を受けた。杖立温泉は湯治の地としても有名で毎年多くの観光客が訪れている。温泉街のあちらこちらで見られる湯けむりは景観の一つとなっていた。春の名物の「鯉のぼり祭り」には毎年多くの観光客が訪れていた。「四季の宿わかのや」では床上150センチが水に浸かった。新型コロナウイルスの影響を受けていたが7月から本格的に営業を再開した矢先の大雨だった。一方1843年創業の歴史ある建物をもつ、米屋別荘でも裏の山が崩れ、敷地内には60センチほど土砂が流れ込んだ。

熊本2020.07.10 21:17

災害廃棄物搬入めぐり全国初の取り組み

災害廃棄物の処理をめぐり熊本県と人吉市は10日、全国で初めてとなるある取り組みを始めた。人吉市の災害廃棄物の仮置き場では、家電や木くず、燃えるごみなどの分別が人の手で行われ、なかなか作業が進められずにいた。そこでこの搬入場所では10日からきょうから新たな取り組みが始まった。西日本豪雨の現地を訪れ災害廃棄物の研究を続ける京都大学の浅利美鈴准教授によると、始めたのは「単品で持ってくれば優先的に捨てられるファーストレーン(優先レーン)を設置する」という取り組み。過去の災害でもなかった全国でも初めてのケースだという。ファーストレーンとは、「畳だけ」「家具だけ」など1つの品目だけ搬入する人を優先して受け入れることで搬入時間の短縮を目指すもの。東日本大震災では災害廃棄物の処理に3年という月日がかかったが搬入の段階で分別ができればリサイクル処理がスムーズに進み処理が完了するまでの時間も短縮されるという。一方住民からは、ボランティアセンターは立ち上がったものの新型コロナウイルスの影響で人手が少なく分別どころではないという声も聞かれた。また処理のスピードを速めるため、自衛隊が10日からは人吉市の市街地に入り、分別をしながら災害廃棄物の運搬に乗り出している。

熊本2020.07.10 21:12

孤立した住民を受け入れ 保育園の園長は…

一連の豪雨によりがれきや土砂で道路が寸断され孤立してしまった地域も多くある。その一つ、球磨村の神瀬地区では、避難してきた住民が集まった保育園の園長がある行動に出ていた。大雨が降った日、住民の多くは少し高台にある神瀬保育園に避難した。もともと避難所に指定されていた保育園で園長は、命からがらにやってくる住民を見て受け入れを決意した。しかし、誰一人想定していなかったことが…氾濫した球磨川の濁流で園が孤立状態になってしまったのだ。その時、園長は園庭に避難者の人数やSOSの文字を大きく描き、無事を知らせようとした。避難から3日目には自衛隊の支援物資も到着したという。現在は残っていた24人全員が救出されたが、変わり果てた姿から元の生活に戻るには長い時間がかかる。

熊本2020.07.10 21:01

人吉市でボランティア活動開始

熊本県は10日、県内で4500以上の建物に床上浸水の被害が出たことを明らかにした。一方で人吉市ではボランティアセンターが開設され、復旧が少しずつ進み始めている。10日の県内は発達した雨雲が次々と流れ込んだ影響で、ところにより非常に激しい雨となった。午後2時頃までの1時間に天草市牛深で52ミリ、午後2時半までの1時間に玉名市岱明で45ミリの雨が観測されている。県内ではこれまでに60人が亡くなり、10人が行方不明となっている。熊本県は10日、被災した家屋の状況を初めて明らかにした。9日までに報告があった住宅被害は、県の南部や北部のほかに天草市や宇土市、小国町など22市町村に及び、全半壊以上が37棟以上、床上浸水は4580棟以上となっている。甚大な被害が出た球磨村は現在も調査中で、住宅への被害はさらに増えるとみられる。一方人吉市ではボランティアセンターが開設され、希望する人が続々と訪れた。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ボランティアは熊本県内に住んでいる人に限られている。一方、人吉市の避難所には段ボールベッドが設置された。県内は、11日明け方から昼前にかけて再び非常に激しい雨が降り、12日にかけて大雨のおそれがある。これまでの記録的な大雨で地盤が緩んでいるところがあり、土砂災害などに厳重な警戒が必要。

熊本2020.07.10 20:58

ボランティアセンター開設

記録的な大雨で大きな被害を受けた人吉市に10日、ボランティアセンターが開設された。新型コロナウイルスの感染拡大のため、ボランティアは県内限定の募集となる。同センターが開設されたのは、人吉市蟹作町の東間コミュニティセンター。午前9時から受け付けが始まり、ボランティアを希望する人が次々と訪れた。希望者の女子高校生は「ちょっとでも自分が片付けて、町が元に戻るのが一番」と話した。また男性は「自分も32年前に水害にあって、助けてもらった、人手が多いほうがいい」と話した。同市では氾濫した球磨川の水が市街地に流れ込み、住宅などが大きな被害を受けたが、連日の雨が復旧作業の妨げにもなっている。活動内容は浸水被害を受けた住宅の清掃や泥出し、家財の搬出などで、受け付けを終えた人は早速被災した住宅に向かっていた。問合せは090-5731-9259

熊本2020.07.10 12:33

再び大雨のおそれ

熊本県内は10日夕方にかけて非常に激しい雨が降るおそれ。土砂災害などに厳重に警戒を。九州北部地方はこれから大気の状態が非常に不安定になる見込み。県内は10日夕方にかけて非常に激しい雨が降る予想となっている。1時間の予想雨量は熊本地方で1時間に70mm、阿蘇地方、天草・芦北地方、球磨地方で50mm。また11日明け方から昼前にかけて再び非常に激しい雨が降り、12日にかけて大雨のおそれがある。これまでの記録的な大雨で地盤が緩んでいるところがあり、土砂災害などに厳重な警戒が必要

熊本2020.07.10 12:26

車いすの高さに水90人の命守る

建物の中に流れ込む泥水。芦北町の特別養護老人ホームで撮影された映像だ。入居していた90人の命を守り抜いたこの施設で、わずか5人の職員たちがとった行動とは。
芦北町の特別養護老人ホーム「五松園」。およそ20人の職員が施設内の泥や水をかき出していた。
今月4日、午前4時過ぎ。近くの川からあふれた水が施設を襲った。施設の正面玄関にある防犯カメラの映像では、茶色く濁った水が押し寄せているのが分かる。わずか10分後、地面が見えなくなった。
介護士の吉村智成さんは。
「時間を見る余裕もなかったが、1人でも命を救おうと」
この日、当直勤務だった吉村さん。
「当日はどんどん浸水するような状態だった。水のスピードが速かった」
浸水が始まった午前4時半。ほかの介護士4人と手分けして入居者の避難を開始。90人の入居者のほとんどが車いすを使っていた。
「2階が一番安全だからということで、車いすに乗せてここに誘導した。男性の職員は入居者を抱えあげて、女性の職員は誘導してもらうという形で流れ作業がうまくいったので命を救えたのかなと思う」
激しく動揺している入居者に落ち着いてもらいながらの避難だった。
「『え、大丈夫?私は助かるの?』『助けてくれ、助けてくれ』っていう人もいらっしゃったので『必ず来るからね』『安心していいからね』って声をかけて」
施設の浸水は、最大で80センチに達した。車いすの高さとほぼ同じだ。
「泥水状態なので下が見えないんだ。車いす押していて足を突っ込んだりとか。衣類も水を吸っているので本来の体重に衣類の重さが追加されるので重かった」
ようやく入居者を安全な場所に避難させた吉村さんたち。その後は、体温が下がらないように毛布で入居者をくるみ、非常庫から食べ物や飲み物を届けるなど対応を続けた。実はこの施設では避難訓練はしていたものの、実際に車いすの入居者を2階に上げる訓練まではしていなかった。
五松園副施設長岩間睦生さん
「夜間の避難訓練や昼間の避難訓練はしていたが、2階にあげる訓練はしていなかった。今回は職員の機転だった。たまたま当日は頑強な男性2人が夜勤に入っていたそれが功を奏した」

熊本2020.07.09 19:44

路線バスすべて水没 再開目指す

県内の交通網も壊滅的な打撃を受けている。産交バスの人吉営業所では25台のバス全てが水没した。それでも今、地域の足の復活に向けて努力が続いている。
人吉市にある産交バス人吉営業所。球磨川から濁流が流れ込み、車庫にあったバス25台がすべて水没した。水は、バスのフロントガラスの大部分が浸かるほどの高さまで達していたという。
人吉営業所所長の村口昭寛さんは、球磨川が氾濫した今月4日は早朝から出勤していた。しかしバスが水に飲みこまれていく様子をただ見つめるしかなかったと言う。
村口昭寛所長
「バスが最初、全部水に浸かって、ウィンカーがバシバシバシと点灯して、だんだんそれが消えていった。従業員や運転手4人でその光景を見ていました」
水没したバス25台のうち、貸し切りバス3台を除く22台は修理ができず、廃車にするしかないという。廃車になったバスの中には、新型コロナの影響で客足が減り今月末で廃線予定だった熊本と人吉の間を走る高速バス「人吉号」も含まれている。
女性運転手は。
「胸が痛い。今はまだ何も考えられなくて、ただただ大好きなバスがいなくなってしまったというのがショックです」
産交バスによると、現在人吉市から五木村などを走る人吉営業所管内の15の路線は全て運休している。県内のほかの営業所から車両を集め、路線の安全を確認したうえで、来週には運行を再開したいとしている。

熊本2020.07.09 19:31

「これからもここで」男性の思い

これまでに19人の方が亡くなった球磨村。自宅が浸水しながらもボートを出して近隣の救助にあたった男性がいる。これまで度々水害を経験した男性は「今回は違った」と話す。
ぬいぐるみを用水路の水で懸命に洗う親子。市花保さんと中学3年生の娘・あこさんだ。ぬいぐるみは「家族」と話す。
球磨川が氾濫した球磨村渡に住む市花さんは、これまで球磨川の水害は何度も経験したと話するが、今回の水害はこれまでと全く違ったと話す。
「今回は本当に違っていた。増水の仕方が。急激だった。雨の降り方も半端じゃなかったし」
これまでにない水の押し寄せ方に恐怖を感じながらも、市花さんは近所の人たちの救助にあたりった。昔、ラフティングの仕事をしていた市花さん。ボートを出して取り残された屋根にしがみつく女性を救助した。
ベランダに取り残されていた女性はおよそ6時間後に救助された。市花さんの家は村営住宅だ。すぐ隣は村の集会施設になっている。災害時避難所として使われているが、屋根のあたりまで水が押し寄せたのが分かる。
避難所のとなりだからと安心していたという市花さん。しかし家の中は一面泥が広がっていた。押入れの上の段に収納していた衣類のプラスチックケースにも水が入り、市花さんは穴を空けて水を抜いていた。部屋におかれたピアノはひっくり返っていた。
市花さんは話す。
「ここは村営住宅なので村がどう考えるかだけれど、でもできればこれからもここに住みたい。球磨川は小さいころからそばにあって遊んで川で生活させてもらっていたので。これからも川と付き合っていくと思う」

熊本2020.07.09 19:27

再び大雨か堤防修理など急ピッチ

雨が続く人吉市。堤防が決壊した球磨川では、24時間体制で続いた復旧工事の結果、午前9時半に応急工事が完了した。
球磨川のすぐそばに位置する紺屋町の商店街では、雨を突いて住民による片づけ作業が続いていた。
住民の男性は。
「正直、どこから手を付けていいのかわからない。うちの親も高齢で途方に暮れています」
これから予想される大雨の前に作業を急ぐ住民。家具や畳などの大量の災害廃棄物が積み重なっていた。
住民は。
「濡れてしまうと畳がかなり重くなって出しにくくなるので。雨が降る前にと」
大雨に備え、人吉市は緊張に包まれている。

熊本2020.07.09 19:18

八代市坂本町への道路が仮復旧

球磨川沿いの道路が寸断され集落の孤立が続く八代市坂本町では8日から道路が仮復旧した。仮復旧したのは八代市中心部から坂本支所まで通じるルート。この区間は国道219号や県道中津道八代線の複数の箇所が崩落したり、球磨川にかかる橋が流されたりした。熊本県は坂本町の孤立状態を解消するため、国道と県道の崩落した場所に土のうを積み鉄板を敷くなどの応急処置を行い、8日昼から地元の住民や工事車両に限って通行出来るようにした。通行出来る時間帯は午前6時から午後9時までで、今後の雨の降り方や引き続き行われる復旧工事の状況によっては、通行止めや通行出来る時間がさらに限られる可能性もある。熊本県は、片側交互通行の場所も多く、現地の指示に従い徐行などに協力するよう呼びかけている。

熊本2020.07.09 11:59

10日にかけて再び大雨のおそれ

熊本県内は10日にかけて再び大雨となるおそれがある。梅雨前線が対馬海峡付近まで北上して停滞し、暖かく湿った空気が流れ込むため、九州北部は大気の状態が非常に不安定になる見込み。このため熊本県内は昼過ぎから10日にかけて再び大雨となるおそれがあり、多い所で1時間に50ミリの非常に激しい雨が降ると予想される。また、10日朝までの24時間の雨量は多い所で200ミリに達し、その後もさらに増える見込み。これまでの記録的な大雨で地盤が緩んでいるところがあり、少しの雨でも土砂災害が起きる危険性が非常に高まっている。八代市東部や人吉市、小国町、芦北町、津奈木町、球磨村には土砂災害警戒情報が出ている。気象台は土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水や川の増水、落雷や竜巻などの激しい突風に注意するよう呼びかけている。

熊本2020.07.09 11:54

球磨焼酎の酒蔵 再建決意のワケ

豪雨災害で人吉市の名産品も大きな被害を受けた。球磨焼酎を作り続けてきた大和一酒造元。濁流は老舗の酒蔵を一気に飲み込んだ。突然の水害。途方もない再建への道のりが始まった。

濁流は球磨川から約700メートル離れた酒蔵まで押し寄せた。

大和一酒造元代表・下田文仁さん
「精魂込めて作った2万リットルの原酒が消えている」

焼酎だけでなく明治時代から使ってきた麹作りのための部屋、麹室も被災。被害総額は数億円に上るという。

“もう再建は無理かもしれない…”。諦めかけた下田さんに届いたのは地元の人たちの支援と全国の仲間からの温かい声だった。

熊本2020.07.08 21:42

食料や入浴 被災者支援広がる

被災した人への支援が少しずつ広がり始めている。芦北町のスーパーは、ライフラインが使えない住民のために食料などを配った。芦北町の「ロッキースーパーストア芦北店」では、7日9時ごろから従業員が非常災害用の水とパンを用意した。従業員はアルコールで消毒するなど感染症に注意しながら訪れた人たちに配っていた。店舗は今回の大雨で数十センチ浸水し、商品の半分を廃棄したという。パンと水の配給は8日も午前9時から行われる。人吉市の避難所では、自衛隊による入浴支援が始まった。自衛隊が設置した入浴施設は男女一つずつ。午後3時から10時まで利用でき、避難した人がさっそく入っていた。また八代市の日奈久温泉でも、6つの旅館やホテルで温泉の無料開放が始まった。無料開放は八代市坂本町や芦北、人吉球磨地域で被災した人を対象に当面今月末までの予定で、施設によって入浴可能な時間が異なる。旅館組合は、避難所への送迎も出来ないか検討しているという。

熊本2020.07.07 21:15

【熊本豪雨】わずか10分で水…一体何が

今月4日の防犯カメラの映像。駐車場に押し寄せる水かさは徐々に上がり、あっという間に建物の1階部分が完全に水没した。人吉市内のビジネスホテルの当時の様子について従業員は「流れが早かった。ここでもグルグル渦巻いて怖かった。まさかこんなに(水が)くるとは思わなかった」と語る。防犯カメラの映像では、水が押し寄せてきたのは午前6時57分。1階部分が水に水没したのは午前7時7分。わずか10分の出来事だった。別の場所に設置された防犯カメラでも道路の溝から徐々に水があふれだし、あっという間に車が流されるほどの水が押し寄せた。想定外の水害は球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」でも発生した。球磨川と支流が合流する近くにあった建物には一気に水が押し寄せ入所者14人が亡くなった。千寿園の近くで働く男性は当時の様子を「みるみるうちに増えてそのときには既にうちの会社の看板くらいの深さになり、車がどんどん動き出してこれはまずいなと思った」と語る。ラフティングのボートで入所者や職員の救助にあたったという。逃げ遅れた人の多くが「水が一気に増えてきて避難する余裕はなかった」と話す。芦北町の大瀬政美さんは、義理の妹の酒井民子さんを亡くした。球磨川が氾濫したとき、隣の家の2階から撮影された映像をみると、水が引いた映像に比べると水位がかなり上昇していたことが分かる。大瀬さんは浸水した住宅に開けた穴から何とか妹の顔だけを出し、救助を待っていたという。約5時間後、救急隊が到着し救出したが亡くなった。わずかな時間に降った大量の雨がもたらした川の氾濫。命を奪い、人の生活を一変させている。

熊本2020.07.07 21:05

再出発した矢先に…旅館が被災

県内有数の温泉地を襲った豪雨で大きな被害を受けた旅館。新型コロナウイルスから再出発した矢先の被災だった。

人吉市の「人吉旅館」。隣りを流れる球磨川が氾濫し歴史ある建物は濁流に飲み込まれた。

人吉旅館三代目女将・堀尾里美さん
「国の文化財として本当に誇りを持った建物だのでなくしたくない。何とか残したいし、復活させたい」

和風の建物は海外の観光客にも人気で2012年には「国の有形文化財」に登録された。

今年、旅館にある苦難が…。新型コロナウイルスの影響で4月から2か月間の休館を余儀なくされた。

先月1日、営業を再開。観光客を取り戻そうと宿泊割引キャンペーンを始めた。“ようやくおもてなしができる”。そう期待した矢先の水害だった。

廊下は泥に覆われ天井も落下。自慢の温泉も湯船には泥水がたまり大きく姿を変えていた。

災害の爪痕が残る一方で2階には勇気をもらえる光景が広がっていた。歴史ある廊下は輝きを失わず、創業当時の美しい姿が残っていたのだ。

堀尾さん
「励ましの言葉をたくさんいただいたので体は元気なので頑張っていきたい」

熊本2020.07.06 23:58

くま川鉄道 涙ながらの復旧作業

記録的豪雨により交通にも影響が出ている。観光列車などを運営するくま川鉄道もその一つ。涙ながらに復旧に取り組む姿を取材した。

5日、駅の構内で職員たちが掃除に追われていた。

人吉市と湯前町を結ぶ「くま川鉄道」。1989年に運行を始めた。第3セクター方式で運営され通学や通勤など“地域の足”として走り続けていた。

豪雨で国の有形文化財に登録されている球磨川第四橋梁は流失。
シンボルの赤い鉄橋は無残にも引き裂かれた。

保有する車両すべてが被災。復旧の目途は立っていない。

椎葉悠太運転士
「これからお客さんを取り入れて、色んな団体を入れていきたかったが何で災害に見舞われなきゃいけないのか。くま川鉄道はなくてはならない存在だと思っているのでどうか皆さん支援をお願いしたい」

熊本2020.07.06 23:40

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