
さい銭箱泥棒、警察官と遭遇…確保の瞬間
とっぷり日が暮れた午後7時過ぎ、神奈川県横須賀市の寺に現れた1人の男。まっすぐに向かったのは本堂の前に置かれたさい銭箱です。 一度、あたりを見ると、男は重さ30キロ以上あるさい銭箱をずらし始めました。そして、本堂とさい銭箱の間にできた隙間に入り込みます。しばらくして体を起こした男。手をまじまじと見つめると、上に掲げます。さい銭箱の裏から抜き取ったさい銭を確認していたのでしょうか。同じ作業を繰り返すこと約5分、男はさい銭箱を元の位置に戻し始めますが…。今度は反対側の隙間からさい銭箱に手を伸ばしています。 犯行開始から約6分、完全にさい銭箱を元の位置に戻したそのとき、男は何かに気づいた様子。歩き始めた男の先に光が見えます。近づいてきたのは2人の警察官でした。先月から2回、さい銭が盗まれる被害に遭っていた寺。防犯カメラで犯行を確認し、すぐに警察に通報していたのです。 事件を受けて26日、寺では境内に人が入ったことを検知できるセンサーを設置していました。さい銭を災害の被災者支援などに使っているという寺の住職は…。 浄土寺・逸見道郎住職「住職の立場からするならば、早く悔い改めてほしい、気づいてほしいというのが基本的な願いですね」 警察は自称32歳の男を、現金1665円を盗んだ疑いで現行犯逮捕しました。調べに対し、男は「落とした携帯電話を探していた」と容疑を否認しているということです。
神奈川
2021.01.26 19:06