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コロナで行き場失った“廃棄野菜”炒め物に

2022年1月19日 1:19
コロナで行き場失った“廃棄野菜”炒め物に

東京・渋谷にオープンした野菜炒めの専門店。実は、新型コロナウイルスの影響で増えた野菜の廃棄を防ぐ仕組みがありました。

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先月、東京・渋谷にオープンした野菜炒め専門店「肉野菜炒め ベジ郎」。お客さんは──

「味濃く食べられるのでご飯が進みます。野菜だけで」

「おいしかったです。おなかいっぱいです」

実は、農家から野菜を仕入れ飲食店に販売する卸売会社が、自ら始めた店なのです。

コロナの感染拡大以降、飲食店の休業などで行き場を失って廃棄された野菜。この会社は2020年、そうした野菜を売るため、他人との接触を抑えられる“ドライブスルー八百屋”を開始。そして、今回は──

野菜炒め専門店を展開 フードサプライ・竹川敦史代表
「2年ほど、コロナで売り上げが半分くらいに激減していて、どうにか私どもの野菜を大量に消費できるような、取り組みや店舗を作れないかと思いまして」

そこで選んだのが、400グラムの野菜を使った野菜炒めと、から揚げを乗せた肉野菜炒めでした。トッピングされているのは背脂です。

野菜炒め専門店を展開 フードサプライ・竹川敦史代表
「キャベツは、きょうは4箱~5箱使いますけど、キャベツだけでもこれくらい」

1日に仕入れる野菜の量は、150キロから200キロほどだといいます。

お昼時になると、店内はほぼ満席で、厨房(ちゅうぼう)ではスタッフが鍋を振り続けます。

スタッフ
「奥の方おねがいします」

スタッフ
「一番さんあがります」

一皿できても、30秒後にはすぐに次の野菜を投入。

お客さん
「普段、野菜とる量が少ないので、ここにきて食べられてよかった」

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この店に野菜を出荷している鹿児島県の農家は──

野菜炒め専門店に出荷 農家・吉元龍馬さん
「最高にいいと思います。野菜をたくさん使ってもらって、食べてもらった方が僕たちうれしいので」

ただ、オミクロン株の拡大による影響も心配しています。

吉元さんは「いつ野菜が売れなくなっちゃうのかなというのはあります。家庭でも使ってもらえれば(食品ロスは)解決するのかな」と話しました。

(1月18日放送『news zero』より)