家電とITの世界最大見本市「CES」開催
世界最大級の家電とITの見本市「CES」がアメリカ・ラスベガスで開かれ、今年は、コロナ禍の需要を意識した技術が相次いで紹介されました。
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家電などの最先端技術が披露され、毎年注目される家電とITの見本市「CES」。今年は食べ物を乗せたまま移動し、人の手を借りずに自動で配膳してくれるロボットが披露されました。コロナ禍を意識した製品です。
紫外線でウイルスを除去するライトは、フランスでは学校の他、プロサッカーチームのロッカールームで、すでに取り入れられています。
そんな中、ひときわ多くの視線を集めていたのがマスクです。
記者
「少し大きめのマスク、バッテリーが繋がっていまして、光触媒の技術でウイルスなどを除去するということです」
1回の充電での駆動時間は8時間だということです。
新型コロナウイルス対策のこのマスク。ウイルスを通さないだけでなく、滅菌の効果があるといい、この春の製品化を目指しています。
来場者
「すごくいい。世界中の人々が助かります」
実は、このマスクが開発された背景には、ある特別な理由がありました。
マスクの開発担当者
「アイデアはもともと、肺に持病があった息子によるものなんです。このマスクは、息子のような人たちを保護するためのものです」
持病のある息子がこの技術を思いつき開発中でしたが、息子はその後、23歳の若さで、病気で亡くなりました。その遺志を父親が継いで完成させたのです。
一方、コロナ禍で人と人が会いたくても会えない状況が開発を加速させているのが、インターネット上での仮想空間「メタバース」です。
手がけるのは、あのマイクロソフト社などです。
マイクロソフトの責任者
「新型コロナの大流行により、質の高いメタバース空間が求められている」
利用者は、その空間の中で実際に商品を購入できるようになっていくといいます。
開発責任者
「メタバースでの素晴らしい体験を、現実のものとして得られるだろう」
新型コロナウイルスの流行が生み出す新たな技術。暮らしの中で広がっていくのでしょうか。