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「毛穴消える」は? 違法ネット広告に注意

2021年12月24日 8:55
「毛穴消える」は? 違法ネット広告に注意

化粧品の広告などで、よく耳にする謳い文句の中には違法な表現が紛れています。ウソや大げさな表現には注意が必要です。特にネット広告は、歩合制で広告を作り、後から簡単に修正できるため、掲載場所によっては違法の割合が多いと指摘されています。


■化粧品広告、違法な表現は…?

有働由美子キャスター
「(違法な表現がある化粧品の)広告を見て、一瞬興味を持ってしまいました。こういう広告につられないために、どうしたらよいのでしょうか?」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「まずは、『ウソ』や『根拠のない大げさな表現』には注意が必要です。例えば、『毛穴が消える』『黒髪が生えてくる』『肌荒れを防ぐ』という、実際にあった化粧品の広告の表現ですが…」

有働キャスター
「どれも、よく見る感じがします」

小栗委員
「この中に違法な表現があります」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「『毛穴が消える』と『黒髪が生えてくる』ですね」

■化粧品で使える表現は「56個」

小栗委員
「正解です。化粧品広告で使える効能・効果の範囲は定められていて、その数は56個です。厚生労働省ホームページによると、例えば『毛髪にはり・こしを与える』『肌のキメを整える』『唇にうるおいを与える』『乾燥による小ジワを目立たなくする』などがあります」

有働キャスター
「『与える』とか『保つ』という言葉が多いですね」

■ネット記事下広告「20%」違法も

小栗委員
「違法広告を調査している『デトリタス』の土橋一夫代表によると、ウェブメディアの記事の下に出てくる広告には特に注意が必要で、10~20%が違法の可能性があるといいます」

有働キャスター
「20%だと5件に1件は違法の可能性があるということで、けっこう多いですよね」

小栗委員
「土橋代表によると、背景にはまず、ネット広告を作る広告会社の報酬が歩合制だということ。商品が売れるほど報酬が増えるので、購買意欲をかき立てるような過激な表現になりやすいといいます」

「また、表現や写真などをネット広告では簡単に修正できてしまうので、『指摘されたら変えればいいや』と考える会社も多いといいます」

廣瀬さん
「子どもが勉強する時に、1人でパソコンを使うので、思わずクリックしてしまうのではないかなと心配になりました。そのネットリテラシーに関しても、学校ではなかなか教えてくれないので、誰がどのタイミングで教えるのかということも、きちんと設計しないといけないなと思いました」

有働キャスター
「リテラシーを意識はしているのですが、私も何度か失敗したことがあります。(自分の中で)1つ決めているのは、一晩置く(ことです)。翌日欲しかったら買う(ということ)にしています。皆さんも『魅力的だけど、大げさだな』と思ったら、ポチッとする前に、1回立ち止まって、考えてみてください」

(12月23日『news zero』より)