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ナゼ?“5万円分”「通販サイト」案が浮上

2021年12月7日 1:52
ナゼ?“5万円分”「通販サイト」案が浮上

政府は、18歳以下への10万円給付のうち、年内に5万円を現金で配り、春までに残りの5万円分を配る予定です。その配り方について、政府から新たな案が出てきました。

■「通販サイト」で使える5万円分ポイントを付与?

小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク

「これまでは、5万円をクーポン券で配りますよ、現金で配りますよと言われてきました。ここで、新たに出てきた案は『通販サイト』です。ウェブ上のカタログショッピングで使える5万円分のポイントを付与してはどうでしょうかという話です」

「具体的にイメージしているのが、東京都が赤ちゃんのいる家庭向けにやっている『ポイント交換ギフト』です。ポイントをもらってどんな物が買えるのかというと、『おむつ』、『ベビー服』、『おもちゃ』。それだけではなく、家電もあります。『お掃除ロボット』、『デジタルカメラ』、『ベビーシッター』もあり、幅広いですね。もう一度言いますが、これは東京都が独自にやっているものです」

「今回は、こういったようなサービスを、18歳以下を対象に、5万円分のポイントでやることも選択肢に加えてはどうでしょうかと、政府が全国の自治体に相談しています」

有働由美子キャスター
「東京都のこのサイト知らなかったんですけど、楽天とか、アマゾンじゃなくて、通販サイトは、各自治体が持っているのでしょうか?」

小野
「そこが問題です。多くはないはずですよね。『もし、こういったサイトを作ってと言われたらできますか』と自治体に聞いてみました。神奈川県の担当者は『通販サイトを作るには業者に委託しないといけない。いろんなところから商品を集めるのもけっこう大変かな。簡単じゃないな』と言っています。群馬県の担当者は『県内には高齢の方が結構運営しているお店もあります。ネットにすると参加していただけないことも考えられる』と話しています」

小野
「市区町村がネット通販にするか?クーポン券を配るのか?それとも、現金を配るのか?選べるようにする考えです。中には、静岡・島田市のように『迅速に家庭に届けたいから』という理由で、10万円全て現金で配る方針だと、今から言っている自治体もあります」

■何のために?伝わってこない“10万円給付”

有働
「そうだとすると、なぜ、わざわざ通販サイトを使おうとする案が?」

小野
「今、子育てしている人はデジタル世代と言われます。買い物といえば、ウェブで、ワンクリックで買う人が多いですから、そういうことも理由にありそうです。現金を配ったり、紙のクーポンを配ったりするのは、確かに時代遅れという考えもあります」

「ただ、今、困っている人にお金を迅速に配らなければいけないという時に、もし準備に手間暇がかかるようですと、本末転倒ということになります」

有働
「結局のところ、何のためにこの“10万円給付”をやるのか、いまだにハッキリしていない。そこが伝わってこないので、現金でもクーポンでもポイントでも、『なんで?』って気持ちになっちゃうんです」

(12月6日放送『news zero』より)