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経団連会長、賃上げ「数字的な目標設けず」

2021年12月6日 22:40
経団連会長、賃上げ「数字的な目標設けず」

経団連の十倉会長は、来月、会員企業に示す「賃上げの方針」に、目安となる数値を掲げない考えを明らかにしました。ただ、「賃上げは企業の責務」だとして、賃上げの実現に向けてリーダーシップをとっていく方針です。

経団連・十倉雅和会長「経団連は、業績回復した企業は3%でええとか、4%とか言っていません。特に数字的な目標は設けずに、とにかくサステナブル(持続可能)な資本主義を、我々、高らかにうたいましたので、それにふさわしい賃上げをお願いしたい」

経団連の十倉会長はこのように述べ、岸田総理が期待を示す「3%」という数字は経団連としては特に掲げずに、会員企業に賃上げを呼びかけると説明しました。

コロナ禍の影響で企業業績にばらつきがある中、「一つの数字を出すことこそ乱暴な議論」だとして、一律での賃上げは求めない方針です。

一方、業績が回復した企業が、その成果を重要な働き手である従業員に還元するのは企業の「責務」だと強調し、賃上げでリーダーシップをとると強調しました。

十倉会長は、賃上げとともに、デジタル改革や脱炭素化に向けた国内投資の促進で、経済の好循環が実現するよう政府にも働きかけながら経済界のリーダーシップをとっていく方針です。