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去年1年間に新たに“がん診断や治療”減少

2021年11月26日 1:11
去年1年間に新たに“がん診断や治療”減少

去年1年間に全国のがん診療連携拠点病院などで、新たにがんの診断や治療を受けた人の数が、男性では胃がんや大腸がん、女性では乳がんや胃がんなどで大きく減少したことが、国立がん研究センターの集計でわかりました。新型コロナウイルスの感染拡大による「受診控え」などが影響した可能性があるということです。

これは、国立がん研究センターが、全国のがん診療連携拠点病院など863施設で去年1年間、新たにがんの診断や治療を受けた人の数を集計したものです。その結果、全体の7割近く、594施設で、新たながん患者の数が前年より減っていて、減り幅は、平均4.6%でした。

がんの種類別では、肝臓がんはほぼ横ばいでしたが、特に、男性では、胃がん、大腸がんで、女性では、乳がん、胃がんで大きく減少したということで、症状の出にくいがんで、早期発見の数に減少がみられたということです。

時期をみると、特に、1回目の緊急事態宣言が出された昨年5月の減少幅が大きく、当時、がん検診を一時的に取りやめた医療機関があったことや、新型コロナウイルス感染を恐れたがん検診の「受診控え」が影響した可能性があるということです。

国立がん研究センターは、「いまは病院も感染対策をしっかりしている。がん検診をしっかり受けて、症状がある人もためらわずに受診していただきたい」と呼びかけています。