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イラン核合意、査察巡り危機感も IAEA

2021年11月25日 6:04

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は、24日イランが同意していた核合意に関する査察を巡り協力が得られていないことを明らかにしました。

グロッシ事務局長は、24日の理事会で直前までイランで行っていた査察の交渉について説明し「全力を尽くしたが、結果が出なかった」と語りました。イランが合意していたはずの核施設の監視カメラの交換に応じなかったということです。

グロッシ氏はデータの空白期間が生じることにより過去にさかのぼっての検証ができなくなるとの危機感を示しました。

この他にも、イランは核兵器級に近い60%の濃縮ウランを18キロ近く製造するなど核合意を無視した活動を続けています。

今月29日からは欧米各国とイランとの間で核合意の立て直しに向けた交渉が予定されています。この交渉は今年6月以降中断していて、イランでライシ政権が発足してからは初めての顔合わせとなります。

IAEAへの態度を硬化させるイランが核合意の当事者同士の話し合いでどこまで前向きな姿勢を見せるのか注目です。