×

小池知事が公務復帰 木下都議にも言及

2021年11月22日 17:37
小池知事が公務復帰 木下都議にも言及

過労のため自宅で静養していた東京都の小池知事が、21日、およそ1か月ぶりに公務に復帰しました。そして、無免許で車を運転したとして在宅起訴された木下都議についても言及しました。木下都議は、22日午後6時から会見をするとしています。

■小池知事が1か月ぶりに公務復帰

小池知事は22日、都の就労支援のイベントに参加し、4分ほどのあいさつを行いました。

東京都・小池知事
「東京都知事・小池百合子でございます」

開始前にはポーズをとってみせるなど、笑顔がみられました。

21日は、1か月ぶりの登庁となったわけですが、待ち受けた大勢の報道陣を前に、次のような発言もありました。

東京都・小池知事
「どうされたんですか?みなさん。本当にご心配かけました。体調も万全で、きょうから通常公務に復帰いたします。ありがとうございます」

1か月ぶりに元気な姿を見せた小池知事ですが、これまでに2度緊急入院をしています。

1度目は今年6月22日、過労で入院しました。この時は、9日間入院して30日に退院、翌日には公務に復帰しました。

会見では、新型コロナウイルス対策や3週間後に迫った東京オリンピックの開催に向け、「全力で取り組んでいく。どこかでバタッと倒れているかもしれませんが、それも本望だと思ってやり抜く」と意気込みを語っていました。

2度目の緊急入院は先月27日です。都の会議では、せきこんだり、言葉に詰まったりするなど、体調が優れない状態が続いていました。

この時も医師の診断は過度の疲労でした。7日間の入院を経て今月2日に退院しました。自宅で静養しながらテレワークを続けていたんですが、21日、およそ1か月ぶりに都庁に登庁して、全国知事会にオンラインで出席し、公務に復帰しました。


■木下富美子都議にも言及

そして21日、取材に応じた小池知事は、今、都議会で出処進退が問題となっている渦中の人物、元都民ファーストの会・木下富美子都議について、「出処進退をただしていくことを彼女自身が決めると私は確信している。今の状況を理解できない人ではない」と述べました。

木下都議について、これまでの経緯を簡単にまとめます。

問題となっているのは今年7月、無免許運転で起こしたとされる人身事故です。停車中の車に衝突して車に乗っていた男女2人に軽いけがをさせ、そのまま逃走した疑いで書類送検されました。

この時、木下都議は免許停止期間中にもかかわらず運転をしていたとされ、しかも、事故当時は東京都議会選挙の期間中だったんです。木下都議は、これを公表しないまま都議選で再選を果たしていたんです。

そして、木下都議について19日、東京地検は今年5月から7月にかけて、都内で7回にわたって無免許で車を運転したとして、道路交通法違反の罪で在宅起訴しました。

一方で、都議選の期間中に人身事故で相手にけがをさせ、逃走した疑いについては不起訴処分としました。

事件発覚直後、木下都議は都民ファーストの会を除名され、都議会で2回、辞職勧告が決議されていましたが、体調不良を理由に議会を欠席し続けていました。そして今月9日、およそ4か月ぶりに公の場に姿を現し、次のように話しました。

木下富美子都議
「あってはならないことと深く深く反省いたしております。厳しいご批判を受ける一方で、『ぜひ続けてほしい』『また力を貸してほしい』という声があることも事実でございます。償うべき罪はしっかりと償う、このことを行った上で、1つ1つこれからの議員活動の中で答えを導き出させていただければと」

このように述べて、都議を続ける意向を表明しました。


■204万円のボーナスはどうなる?

都議を続けるということは、議員としての給料ももらい続けるのか、都民の税金から支払われるわけだから気になりますよね。

木下都議は自身のHPで、「議会を欠席している間の議員報酬については受け取るべきではないとの考えです。欠席していた3か月分のおよそ192万円をNPO法人などの団体に寄付させて頂きました」と説明しています。

また、経費の一部として支給される政務活動費については「ひと月50万円が会派に一旦支給されるが、都に返納することになる。欠席していた3か月間分の150万円の請求はいたしません」と説明しています。

つまり、議員報酬も政務活動費も寄付や返納することで自らは受け取らないと説明しています。ただ、都議会によると、12月にはおよそ204万円のボーナスが満額支払われる予定で、今のところ、ボーナスについては、木下都議自身は何も言及していないということです。

都議会によりますと、木下都議をめぐっては19日までの1週間だけで1447件の意見や苦情が寄せられ、人身事故が発覚した7月以降の総数は、5744件にのぼるということです。

そのほとんどが、「辞職すべきだ」「辞めさせる方法はないのか」といった批判的な意見だといいいます。

木下都議は18日、都議会の委員会に出席を要請されていましたが、体調不良を理由に欠席していました。委員会は24日に再度、出席を要請して説明を求めることにしています。

そして、22日午後6時から木下都議本人が急きょ会見を行うということで、出処進退について何を語るのか、注目されます。

(11月22日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)