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1月下旬にも…「トラベル」再開に期待

2021年11月20日 13:23
1月下旬にも…「トラベル」再開に期待

政府が19日に閣議決定した経済対策では、「GoToキャンペーン」の再開や延長も盛り込まれました。ただ「トラベル」では割引上限が引き下げとなり、クーポンも定額制に変更されます。宿泊・飲食の関係者や観光客に、GoTo事業への期待を聞きました。

■「イート」来年GWまで延長

政府の新しい経済対策のうち、「GoToキャンペーン」は何が決まったのでしょうか。

東京・上野の天ぷら店を19日夜、訪ねました。プリプリの国産の車エビや、ほろ苦い、つぼみのままのフキノトウなど、客が揚げたてを楽しんでいました。

現在、東京などで一時停止している「GoToイート」の食事券事業。再開している自治体も多い中、政府はこの日、実施期間を来年のゴールデンウイークごろまで延長することを決めました。

再開を待つ店主は「それはうれしいです。いろんなお客様が来てくださる。新規のお客様が多いんですよ。『じゃあ、この際行ってみよう』という方とか(来る)」と言います。

■「トラベル」割引上限は引き下げ

GoToトラベルについても再開が待たれています。東京・浅草の人形焼き店では店主が「かれこれ2年近く、(新型)コロナ(ウイルス)で大変な思いをさせられているので、少しでも明るい方向に」と、観光客の増加に期待を寄せています。

ただ宿泊旅行の場合、これまで1万4000円だった割引上限は、再開後1万円(交通費込み)まで引き下げられます。土産物の購入や飲食に使えるクーポンは、6000円が上限でしたが、平日旅行を促すため平日3000円、休日1000円と差を付けた上、定額制とする方針です。

日帰りで浅草を訪れていたカップルは「(GoToトラベルを)利用できるなら是非使って、遠くとか行ってみたいなとは思います」と話しました。

浅草の浅草寺から歩いて5分、全10室の旅館で、担当者がポスターを取り出しました。去年、GoToトラベルの実施中に宿に掲げていたもので「また開始したら貼ろうかなと思います」と言いました。

「地方からのお客様が戻ってきたり、首都圏の方もいらっしゃって活性化するのは、すごくありがたい話(です)。(今は)土日はやはり満室になることが多いかなという状況でして、その一方で平日が少し空いています」と担当者は言います。

「(コロナ前は)平日に地方の人が来ていただいていた分が、今は少し客足が遠のいているのかなという印象です」とも。コロナ前の7割程度に客が減った今、GoToトラベルに期待を寄せています。

政府は、早ければ1月下旬の再開を目指す方針です。

■会食・イベントの「人数制限」撤廃

東京の19日のコロナ感染者は16人で、8日連続で30人を下回りました。

政府は新たな「基本的対処方針」も決定し、医療体制について、この夏に比べて3割多い約3万7000人のコロナ病床を11月末までに確保するほか、医療のひっ迫が見込まれた場合に国の責任で通常医療を制限できることとしました。

その一方、「ワクチン・検査パッケージ」を活用するなどすれば、緊急事態宣言が出ている地域でも、定員100%での大規模イベント開催や、会食での人数制限を撤廃できることなどが決まりました。

ただ政府分科会の尾身会長は「どんどんどんどん感染の状況が悪くなり、医療のひっ迫が懸念されるような時には、『ワクチン・検査パッケージ』の継続をそのままするのではなくて、停止ということも考える(べきだ)」とくぎを刺しました。

(11月19日『news zero』より)