タイで、観光業を支援するため国内旅行の費用を政府が補助する制度を悪用し、およそ３億５０００万円をだまし取ったとして、１３０人以上が一斉に摘発されました。

摘発されたのは、南部のリゾート、プーケットのホテルや飲食店の関係者ら１３６人です。タイでは、新型コロナウイルスで打撃を受けた観光業を支援しようと、国が宿泊費の４０％を補助するなどのいわばタイ版の「ＧｏＴｏトラベル」を実施しています。

警察によりますと、ホテルの関係者らは市民からＩＤカードを借りて宿泊したと装って申請し、およそ３億５０００万円をだまし取った疑いがもたれています。

ＩＤカードを貸した市民には、５００円ほどの報酬を渡していたということです。

タイではこうした事件が相次いでいて、警察は１０００人以上が関与したとみて捜査しています。