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見直しは?在職1日でも満額支給100万円

2021年11月16日 21:04
見直しは?在職1日でも満額支給100万円

国会議員に毎月支給される100万円の「文書通信交通滞在費」、在職1日でも満額支払われている仕組みを改めるべきとの声があがっています。日本維新の会の新人議員が口火をきった議論ですが、自民党なども新人議員から回収し、寄付する方針を示しています。

日本維新の会 小野泰輔議員(15日)
「やっぱりこれは世間常識から言ってもおかしい」

小野議員が疑問を投げかけたのは、先月の「文書通信交通滞在費」です。国会議員には、給与とは別に電話代や交通費などの経費として、毎月100万円が支払われます。

しかし、日割りで支給する仕組みがないため、先月は、在職したのが“当選した日1日”の新人議員らにも、満額100万円が支払われたのです。支給総額は「1億2100万円」でした。

日本維新の会 小野泰輔議員(15日)
「10月働いていないのに、全額もらっているものを、そのまま受け取るのは、私自身もそんなのでいいんだろうかと」

新人議員が口火をきった「文通費」をめぐる議論。16日、自民党は…。

自民党 茂木幹事長(16日午前)
「場合によってはですね。当選したのが11月1日だと(在職)0日かもしれませんけれど。これ常識的にですね、全額返金してもらうんだと私は思います。いずれにしろ、自民党としてはやります」

茂木氏は、16日、日本維新の会に続いて、新人議員らから文通費を回収し、寄付する方針を示しました。

また、再選された議員についても、先月は半月しか国会議員を務めていないとして、扱いを検討するとしています。

公明党 山口代表(16日午後5時半頃)
「新人及び元職については100万円を、前職については日割りで計算して、国民の皆様の理解を得られる寄付先に提供をしたい」

この「文通費」、領収書の提出は必要なく、余った場合も返す義務はないことなどから、“第二の給料”とも呼ばれています。

与党議員からは――。

与党幹部
「議員会館にコピー機を入れたり、設備を整えたら、100万円なんてすぐに吹っ飛ぶ。こういうのがなくなると、お金持ちしか議員になれなくなる」

一方、「文通費」を党で管理し、何に使ったかを公開している共産党は、小池氏は、今後、金額などを見直すべきだと主張しました。

共産党 小池書記局長(16日午後2時半頃)
「日割りにするっていうのは、それ当然だと思いますけど、そこにとどまって解決できる問題ではないと。抜本的な見直しを求めていきたいというふうに思います」

日本維新の会のほか、国民民主党、立憲民主党も、「文通費」を日割りに改める法案を提出する考えで、次の臨時国会で、与野党の議論が本格化するとみられます。