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21年ぶり新500円硬貨が流通 対応は…

2021年11月1日 21:24
21年ぶり新500円硬貨が流通 対応は…

11月1日から、21年ぶりとなる新しい500円硬貨の流通が始まりました。駅の券売機やスーパーのレジ、両替機など、対応はどこまで進んでいるのでしょうか?

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Q.きょうから新500円玉が発行されたが?

20代会社員
「知らなかったです。知らなかった」

70代主婦
「知らなかったです」

11月1日から流通が始まった新500円硬貨。ただ、商店街で聞いてみると、その存在自体、知らない人も多くいました。

初代500円硬貨が発行されたのは1982年。2000年にデザインが変更され、今回の3代目は、21年ぶりのデザインの変更となりました。

変更の主な理由は偽造防止です。側面は一部だけ幅や形を変えた「異形斜めギザ」という技術や、肉眼ではほぼ見えない「微細文字」加工など、さまざまな偽造防止技術が導入されています。

今年度、2億枚の発行が予定されていますが、町の人からはこんな声も上がっています。

70代主婦
「使えないところがあると不便」

新500円硬貨を使えるようにするためには、レジなどを改修する必要があり、対応に差も出ています。

JR東日本・営業部 古城英彦課長
「ほとんどの券売機でご利用いただけるように、対応を進めてまいりました」

JR東日本では、多くの券売機がすでに対応済みで、対応していない券売機についても、順次、変更していくということです。

東京メトロは、各駅各コーナーで券売機と精算機1台ずつ、新500円硬貨に対応できるようシステムを改修。使用できない機器には、硬貨投入口にステッカーを貼っているということです。

また、コンビニ各社や大手スーパーも新500円硬貨に対応できるよう、レジを改修済みだといいます。

ただ、町のスーパーでは…

スーパーイズミ 五味衛社長
「この機械のソフトを変えないといけないから大変」

このスーパーには3台のレジがありますが、対応は間に合わず、しばらくは手動で対応するということです。現在、レジの業者にソフトの入れ替えを頼んでいるということですが、コロナで打撃を受ける中、痛い出費だと話します。

スーパーイズミ 五味衛社長
「いま大変な時期なのにちょっと厳しい」

全国に100店舗以上展開するコインランドリーでも…

記者
「こちらの洗濯乾燥機に新500円玉を入れてみます。しかし、このように戻ってきます」

新しい洗濯機など、一部は新500円に対応しているものの、ほとんどはまだ対応できていないといいます。

OKULAB・マーケティング部マネジャー 金子創さん
「全部いく(変更)とか難しいんですけど、お客さまの要望が高かったり、(新500円の)流通量が増えてきたのであれば、対応していかなければいけない、対応していくべきだと考えている」

財務省や日本銀行は、新たな硬貨の発行後も、現在の500円硬貨は引き続き使えるとして、「現行の500円硬貨が使えなくなる」といった詐欺に注意を呼びかけています。