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東京8区に“異変”…終盤の衆院選情勢は?

2021年10月29日 8:28
東京8区に“異変”…終盤の衆院選情勢は?

31日に迫る衆院選。東京8区では、10回当選の石原伸晃・元自民党幹事長が、野党統一候補らを前に、厳しい戦いを強いられています。最新の情勢調査によると、自民党は単独過半数の確保をめぐって激しい攻防を展開。一部の野党は議席を増やす勢いです。


■南極からファクスで期日前投票

日本から約1万4000キロ離れた南極。昭和基地では、普段は通信室として使われている部屋が投票所になっています。遠くから日々、日本を思い、隊員たちは衛星通信回線からファクスで1票を投じました。


■東京8区の石原氏「厳しい戦い」

東京8区から立候補した、元自民党幹事長の石原伸晃氏。10回連続で当選し、無敗を誇ってきましたが「くどいようですが、今回は厳しい戦いです。今回は、石原は危ない。大変なんだ。お力をお貸しください!」と声をからします。

拡声器が使えない夜8時を過ぎても、駅前で存在をアピールします。今回の衆院選では、選対幹部が「初めて追う側になった」と漏らします。


■れいわは比例へ…野党は統一候補

野党統一候補として石原氏に対するのは、立憲民主党の吉田晴美氏です。「体力は大丈夫ですか?」と声をかけられると「大丈夫です!体力!体育会系なんで大丈夫です!」とガッツポーズをしました。

れいわ新選組の山本代表は8区からの立候補を取り下げ、比例に回りました。「勝たせてください、選挙区で。吉田晴美でございます」と支持を求めます。

野党4党は、前回の衆院選で、野党で割れた票を足せば石原氏を上回るため、大きなチャンスと見ています。


■維新は単独候補「癒着を壊す」

一方、野党共闘に加わらない日本維新の会から立候補するのは、笠谷圭司氏。「自民党の、お金を中心とした業界団体との強固な癒着構造。僕はこれを外から壊したいと思っております」と訴えます。


■自民単独過半数は? 選挙区“約4割”攻防

NNNと読売新聞が行った終盤の情勢調査で、自民党と公明党の与党は序盤に引き続き、過半数を確保する勢いを維持していることが分かりました。

ただ自民党は、公示前の276議席から議席を減らす情勢です。候補者を立てた約4割の選挙区で接戦となっていて、一部の選挙区では劣勢を強いられています。単独過半数233議席の確保をめぐり、激しい攻防を続けています。

公明党は、公示前の29議席を超える勢いを維持しています。

一方、立憲民主党は、序盤の勢いのまま、公示前の議席から上積みし、130議席を上回る勢いです。

共産党は、公示前よりも議席を増やす見通しですが、序盤よりやや勢いを失っています。

日本維新の会は、序盤よりもさらに勢いを増しています。公示前より大きく伸ばし、30議席台の半ばをうかがう勢いです。

国民民主党は、公示前の8議席前後は確保しそうな情勢です。

社民党とれいわ新選組は1議席を確保できそうなほか、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」は、議席獲得が厳しい情勢です。

ただ、一定数の回答者が小選挙区や比例代表で投票する候補者や政党を挙げておらず、投票日に向けて情勢が変化する可能性もあります。

※NNN・読売新聞 衆院選「終盤」情勢調査
10月26日~28日に全国289選挙区で実施。コンピューターで無作為に作成した固定電話と携帯電話の番号を使用。調査員による調査と自動音声調査を組み合わせた合計18万2039人が回答。

(10月28日『news zero』より)