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12月下旬並み 東京は“師走”の寒さに

2021年10月22日 20:52
12月下旬並み 東京は“師走”の寒さに

22日の関東地方は、日中に最低気温を観測した所があるなど、師走並みの寒さとなりました。東京都心では日中、12月下旬並みの10.3℃を観測。冷たい雨が降り続き、温かいものを求める人の姿もみられました。

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朝日に照らされ、オレンジ色に染まる“白いじゅうたん”のような雲。22日朝、熊本県の阿蘇市に「雲海」が現れました。上空より地表の気温が低くなった時に見られる幻想的な景色です。

熊本県内では22日朝、今シーズン一番の冷え込みとなったところもありました。

撮影しに来た人
「最高ですね。(秋の観光シーズンに)噴火があったのはちょっと残念ですけど、自然のことだから仕方がないかなと」

20日の噴火で観光への影響も心配される阿蘇市。それでも変わらずに雄大な阿蘇の大自然は、訪れる人を魅了します。

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一方、東京都心は10月とは思えないほどの冷たい雨が降り続く1日になりました。

そんな中でも、あたたかい1杯を求める人が注文したのは、そばを覆い隠すほどにたっぷり盛られたお肉とねぎ、昆布やかつお節でダシをとったつゆが冷えきった体にしみこむ店の名物「肉そば」です。


「きょう寒いので、あったかいものを食べたいなと」

普段なら行列は覚悟の都内屈指の“立ち食いそば”の有名店ですが、22日は珍しく客足が鈍かったといいます。

南天 湯浅清代表取締役
「寒いっすね。雨で急激な温度の下がりだとやっぱり人が動かないですよね」

それもそのはず。22日、東京都心は一気に寒さが厳しくなりました。朝8時の気温は11度でしたが…

記者(東京・新橋 午後2時頃)
「午後2時です。新橋駅前の温度計は11℃になっています」

日中の気温は朝からほとんど変わらず。

「きょうは急に寒かったので、ダウン普段着ないですが慌てて引っ張り出して」

都心では午後0時半頃に10.3℃を観測。日中の気温としては、12月下旬並みの寒さとなったのです。

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都内、午後1時過ぎ。急に“師走並み”の寒さが訪れる中、急ピッチで進められていたのが、コールドからホットへ、自動販売機の詰め替え作業です。

日東商会 清水康二朗さん
「プレートをつめたいのからあったかいのにかえていますね」

22日はこのあとも、5台の自販機を回る予定だといいます。師走並みの寒さと雨にも耐えながらのつらい作業に、自身もホットの飲み物を購入。

日東商会 清水康二朗さん
「あったかいです」

“ホット”ひといき。

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列島をすっぽり覆う寒気の影響などで、22日は全国各地で“季節外れの寒さ”に見舞われる中、北海道では自動車のスリップ事故が相次ぎました。

午前6時頃、札幌市で乗用車4台が絡む事故が発生。また、そのすぐそばでは別の2台の乗用車による事故もありました。

警察によりますと、当時、路面は凍結していて、乗用車合わせて6台のうち5台は夏タイヤだったということです。

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“季節外れの寒さ”をあまり歓迎していない場所もありました。

都内にある銭湯です。お湯の温度を保つためにガスを使っていますが…

大黒湯 新保卓也店主
「暑いときと比べて、寒いときですと2~3割ほどガス燃料費の方が変わると思うので心配ですね」

特に露天風呂はボイラーをより多く稼働させるため、屋内よりガス代がかかってしまうといいます。さらに、22日のように寒さが急に訪れると、湯冷めを心配してか、むしろお客さんは減ってしまうということです。

大黒湯 新保卓也店主
「寒いからこそ温まりにきてほしいんですけれども、(外出が)おっくうになってくると思うので、人数の方も少し減ります」

ただ、この寒さも22日がピーク。23日は日本海側で冷たい雨が降りますが、東京は晴れて気温は20℃ほどに上がりそうです。