東京23区に島 密避けられる“穴場”とは
コロナ禍が続き、都内のなかでも、屋外にある意外な場所が注目されています。東京に住んでいる人からもあまり知られていない、23区のなかにある島や、駅から離れているのどかな場所に訪れる人が増えているということです。
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東京・江戸川区で、堤防に囲まれ、川の中州に浮かぶ妙見島。東京23区で唯一の自然にできた島です。衛星写真で見てみると、両側には川が流れていることがわかります。縦およそ700m、横200mほどの小さな島です。
島のメインストリートを車で走ると─。
記者
「工場でしょうか。住宅のようなものは見られないですね」
東京に住んでいる人からもあまり知られていない妙見島には飲食店は1店舗だけです。そのお店も19日は定休日とあって、この島で買い物できるのは自動販売機のみでした。
唯一の観光施設はレンタルボートです。最近、ある変化が起きているといいます。
ニューポート江戸川を運営 浅見洋史社長
「今は本当にいろんな方が来て、若い人たちのグループや家族連れとか」
最近、この島に観光客が訪れているというのです。
ニューポート江戸川を運営 浅見洋史社長
「今、船もアウトドアみたいな感じで、密にならないということ。それで乗る方が増えている」
23区でありながら人がほとんどいないこの島は密になりにくく、都内の穴場として訪れる観光客が増えているといいます。この会社では去年の10月と比べ客が2割ほど増えているといいます。
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23区の穴場は別の場所でも─。
近隣住民
「田舎です。うちでは田舎って言っている。東京の田舎」
野菜の無人直売所など、都会の騒がしさを忘れさせるのどかな風景が広がるのは、東京・世田谷区の宇奈根です。この地区は最寄り駅から徒歩で最低でも20分はかかり、“陸の孤島”とも言われています。しかし、ここでも最近になって変化があります。
近隣住民
「コロナになって、散歩する方が増えたかなと思っている」
近隣住民
「ジョギングする人が増えたりとか、穴場スポット」
密を避けるため、この場所にわざわざ来て散歩する人が増えているといいます。
散歩のあとにふらっと寄りたくなる近くのカフェもあります。
旅とコーヒー and Roaster Un Sou 鮫島恵美子さん
「遠くからウオーキングがてらお店に寄ってくれる方が増えたかな」
これまで地元の常連客がほとんどでしたが、コロナ禍で新規の客が増えたといいます。密を避けて過ごしたいコロナ禍。意外と知らない穴場があるかもしれません。